新築マンションは、人が住み始めた瞬間に数百万円値下がりする。

だから新築マンションを買うなんて信じられない!

という人もいますね。

ワタシもいたいけな20代の頃はこの説を信じていて、せっかく新築マンションを買ったのに「ワタシったら割高な買い物をしちゃって」と落ち込んだり、ピカピカの部屋の中で「まだいくらもローンを支払ってないのに、もう数百万円も値下がりしちゃったのね」とウンザリしてみたものです。

しかし、あれこれ物件を見ていると「新築マンションは即数百万円値下がりする」とは必ずしも言えないということがわかってきました。

ほとんどのマンションは竣工時の価格がピークで、中古物件として売り出されるときはそれより値下がりします。

しかし、ランドマーク的な人気物件は値下がりしない。

むしろ、値上がりしていることもあります。

なぜそんな現象が起きるかというと、ひとつは契約から入居までの期間の長さのせいです。

タワーマンションのような大規模なものだと、契約から入居まで2~3年かかることも珍しくありません。

その短期間のうちに不動産バブルが来ると、周辺物件の価格相場がずり上がってしまい「中古の方が高い」という現象が起こります。

そんなハナシ、80年代じゃあるまいし。

とワタシも笑っていたのですが、近年の名古屋のマンションの値上がりっぷりはなかなかのもので(ここ最近は小康状態っぽいですが)、実際にウォッチしていた新築マンションが中古として出たときに値上がりした事例をいくつか見かけました。

そんなことになるなら、ちょっと無理してでもいいマンションを買っておけばよかった!

と思うのはワタシみたいな素人だけのハズがなく、その手の「値上がりしそうなマンション」は投資家がドンドン買っていくそうです。そしてさっさと売ってしまう。

そういう資本が入ってしまうと、マンション価格相場が全体的に上がってワタシみたいな薄給OLが買えなくなるからイヤなんですけどね。

そこを無理して買っても、投資家が手を引くと今度は相場が下がって資産価値が落ちるのでそれもイヤ。

自分自身が住むだけなら価格相場が激しく変動しない落ち着いたエリアを選びたいところですが、住みやすくて人気のあるエリアを投資家が見逃すはずもなく、小さなバブルが浮かんだり弾けたりというのは完全に避けられるものではないようです。

中古マンションが値上がりするもうひとつの理由は、売主が内装に凝った場合です。

モデルルームのようにあらゆるオプションとオーダー家具を入れて非日常的な部屋に住みたがる人は少なからずいるようでして、そうやって内装を豪華にモデルルーム化する人ほど次々マンションを買い替えていくそうです。

そういう人はモデルルームのような新築マンションに住むことそのものが趣味なんでしょうね。お金のかかる趣味を実践できて羨ましい。

そういうゴージャスな部屋は見映えがするので、やはり高く売れるそうです。

そんな話聞いちゃうと、自分の部屋を売るときにはリフォームをした方がいいのかしらなんて考えてしまいます。

ま、資金が乏しいリフォームではゴージャスにならないので、ヘタなことはしない方がいいんでしょうね……。

参考:不動産売却の前にリフォームって必要?

 
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