中古マンションの売出のアピール方法のひとつに、オープンハウスがあります。

マンションの場合はオープンルームとも言いますね。

何かというと、売出中の部屋を自由に見てもらおうと開放することです。

完全予約制で開催する物件もあるけれど、オープン時間内ならいつでも誰でもOKというスタイルでやるところもある。

中古マンションの内見の何が面倒って、仲介業者に連絡して、日程調整して、営業マンや売主の視線にそわそわしながら落ち着かない気分で部屋を見て、見終わったら「どうですか買いませんか良い部屋でしょうオススメですよ早くしないと他の人が買っちゃいますよ」と営業マンから怒涛の電話攻撃を受けて、そこをスマートにかわしたつもりでも忘れた頃に営業マンから「今年もよろしくお願いします」なんて年賀状が届くことです。

これらの一連の流れを思い浮かべると「これはひょっとしてぜひ買いたいと思える部屋なのでは」という思い入れがないと、中古マンションを内見しに行くというのはちょっとハードルが高いんですね。

しかし、いつでも誰でもOKのオープンハウスだと、その気兼ねが要りません。

「近所を歩いていたら立て看板を見つけたのでフラッと寄っちゃったんです~」なんて見学者でも受け入れてもらえるのですから。

そんなヤル気のない人間ばかり引き寄せてオープンハウスを開催する意味はあるのかというと、やっぱりあるみたいです。

全然買う気がないとしても大勢の人間がいれば「ヤだ、結構良いじゃないの!」と買う気が起こる人も出てくるそうな。

そういうヤル気スイッチが入った人達が競合すれば極端な値引き交渉も入らないので、売主側のメリットは充分にあるようです。

さて、このオープンハウス。

もし気になっている中古マンションで開催されるようでしたら、ぜひ足を運ぶことをオススメします。

希望の広さ・間取りじゃないから見なくていいわ~とスルーするのはちょっと待ってください。

というのも、オープンハウスに訪れる人の多くは「近所の立て看板を見て」「ポスティングチラシを見て」というキッカケで見に来たご近所さんです。

もっと言うと同じマンションの住人が多い。

同じマンションの部屋なんか見て面白いのか? と思われるかもしれませんが、これが面白いんですよ。

同じ間取りなのに建具の色が変わるとだいぶ雰囲気が変わるのね、とか。

こんな家具の配置もいいねと気づいたり、とか。

むしろ「自分が手に入れられるかもしれなかったけど手に入れなかった生活」を目の当たりにできて、内見の中では最も面白いケースと言ってもいいでしょう。

以前、ワタシがとある中古マンションのオープンハウスに行ったときのことです。

ちょうど同じタイミングで同じマンションの住人も来ていました。

気の良さそうなおばあさん達だったので「このマンションってどうですか?」と訊いてみると、出てくる出てくる。

80年代に建てられたときは最新設備満載の先鋭的なお洒落マンションだったのよーとか、外壁の塗り直しのときの業者がひどくってねーとか、最近ゴミ出しの方法が変わってねーとか、あれこれ教えてもらえました。

オープンハウスを有益情報入手の機会として上手に活用してみてください。

参考:居住中の中古物件を内見するメリットとは

 
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