中古住宅を購入する際の一番の悩みといえば、その住宅に購入してから、

何年住めるかということになると思います。

そこで今回は中古住宅の耐用年数について話していきます。

はじめに

形あるものはいつか壊れるという言葉があるように、

家電製品や車、家具など生活していく上で大事なものには、

すべて寿命があります。

これは住宅にもいえることで高額なお金をかけて、

新築で家を建てても、必ず寿命がきてしまいます。

寿命が来る前でもいずれリフォームや建て替え、住み替えなどを余儀なくされてしまうこともあります。

このように中古で住宅を購入する際は、特に注意が必要なのです。

そこで今回は中古住宅購入時に注意したい、

耐用年数という事柄について話してきたいと思います。

分かっているようで分かっていない

住宅の耐用年数とは?

まず耐用年数というのは、工場の機械や設備、住宅など

どれくらい持つのか(劣化や寿命)を表す年数で、

住宅においてはある程度の年数が経つと、

その建物がまだ使えても、減価償却といって、

建物自体の価値が下がってしまうので

国税庁が毎年徴収している固定資産税が減っていきます。

そして、その住宅の耐用年数の目安が分かりやすくなるように、

国税庁が具体的な数字を出しているが耐用年数なのです。

住宅でいくと

木骨モルタルが20

木造が22

石造やレンガなどが38

鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリートが47

と細かく定められていて、この数字は特に中古住宅を買う上では、

大事な数字になってくるので、十分注意しなければなりませんが

それぞれの数字が耐用年数超えているからといって、

ダメな住宅であるとは言い切れません。

建物+住宅環境が大きく影響する

中古住宅に住むとなると、新築よりは確実に寿命が短いわけですから、

できるなら、その中でもなるべく状態の良い中古住宅を、

誰しもが選びたいと思うはずです。

しかし耐用年数の範囲に収まっているからといって、

良い住宅とは言えません。

耐用年数というのはあくまで、

国税庁が定めた建物の価値を決める目安であって、

建物の寿命自体を定める目安ではありません。

建物の寿命は住宅自体の作り+

住宅が置かれている環境が大きく影響します。

例えば、海に近いエリアに住宅があったら、

潮風の影響で住宅に使用されている金属類は錆びやすくなり、

その分、建物自体の劣化も早くなります。

山を切り崩してできた土地ならば

湿気などの影響を受けやすく、

住宅が常に水気にさらされていることから、

建物の劣化はやはり早まります。

このことから住宅を購入する際は、

耐用年数だけを鵜呑みにしないで、

住宅環境にも目を向けましょう。

耐用年数が迫っているまたは過ぎている物件でも

状態の良いものを見つけられれば、

住宅自体の価値も低く、安く購入できて

更にその分固定資産税も少なく住むので、

お得だといえます。

住宅の使い方一つ1つも大きく影響する

住宅の耐用年数よりも、やはり住宅をどのように使ってきたかも

中古住宅を購入する大事なポイントです。

例えば、窓掃除をあまりしていなかったとしましょう。

そうすると当然、外側は雨風などにさらされて汚れていき、

内側は、ホコリが付着して汚れていきます。

これを積み重ねるとやがて落ちない汚れになり、

窓を取り替えなくてはならなくなります。

他にも水廻りやドア関係なども日頃の使い方1つで、

良い中古物件か否かが決まります。

そのことからも各場所の設備やものが、

大事に使われているか否かを調べるのも

必須ポイントです。

住んでいく中での修繕が大事になる

住宅やそれに準ずる設備が、修繕されているか否かも大事なポイントです。

耐用年数を気にするよりも、建物一つひとつに使われている設備にも、

それぞれ寿命があります。

例えば、キッチンやお風呂場で使用されている、

水道の水とお湯を切り替える混合水栓には、

カートリッジという部品が中に入っています。

これは使用頻度やものにもよりますが、

寿命はおよそ10年とされています。

しかしほとんどの人は水が漏れるなどの、

異常があるまで使い続けていることでしょう。

これはフローリングのワックスをこまめにかけているか

などにも同じことがいえます。

このことから今までその住宅がこまめに修繕されてきたのか否かも、しっかり調べましょう。

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