皆さまこんにちわ、ファイナンシャル・プランナーの佐藤毅史です。



前回と前々回のコラムより5回連載シリーズとしてお送りしております、



【築20年越マンションを急いで売るべき5つの理由】



今回は5回シリーズの第4回目です。

前回のコラムを未読の方や、忘れられた方はこちらより。


【築20年越マンションを急いで売らなければならない5つの理由】①世帯数減少と法律の罠


【築20年越マンションを急いで売るべき5つの理由】②マンション所有者の半数以上が高齢者という現実


【築20年越マンションを急いで売るべき5つの理由】③滞納恒常化で何も出来ない実質破綻の現実




簡単に概要をまとめますと、

・マンション=所有という幻想に人々は気付いていないし、行政と業者がタッグを組んでマイホーム神話を構築

・マンション総ストック数は600万戸となり、

そのうち50%において世帯主年齢が60歳以上団塊の世代まで含めると実に73%

という高齢者の終の棲家と化している。

・築古マンションほど、そこに住まう方の収入が年金一本足の依存状態となるため、

築30年経過で3ヶ月以上滞納が全マンション600万戸のうち50%

1年以上の滞納で見ると、25%

と認め、既に破綻して不良債権の借金コンクリート(マンションの躯体である鉄筋コンクリートのもじり)化していると結びましての本日の続きですが、



高齢化マンションが何故建て替えを円滑に行う事が出来ないのでしょうか?

区分所有法と云う法律では、そこに住まう居住者同士で形成されるコミュニティ(管理組合)で物毎の決議を行う事としております。

基本的には、区分所有者(頭数)と議決権(持分割合)の過半数で雌雄を決するのですが、簡易な事項(集会招集)や重要な特別決議事項については別途の定数を定めています。

その中でも、マンションの建替えという最大の荒療治(根本的外科治療)に関しては、特別決議の中でも特に厳しい定数を設定しており、

区分所有者及び議決権各々5分の4以上の賛成が無ければ建て替えを決議する事が出来ません。

建て替えという一大イベントですから、それ相応の賛成を得て実施すべきという点においては、疑問の余地は無いのですが、実際に賛成を得る事ができるのか?

と云う問題がついて回ります。

既に日本のマンションの総ストック600万戸のうち、50%以上の世帯主が60歳以上、団塊世代まで含めると、73%にのぼると先述しました。

超寿命化によって、長生きする可能性があるにしても、既に残り10~20年程度の余生と思われる高齢世帯主が、

追加の資金負担をしてまで、建て替えを行う事に賛成するのか?

「年金も目減りして、生活費負担がアホノミクスで増大している。負担は増えても入りは増えず。建替えなんぞ、とんでもない!」

弊社で管理しているマンション居住者の声です。

自分の住まうマンションが、建替えも出来ない、最悪はインフレで修繕積立金が目減りして、大規模修繕も当初通りに行えない。

建物としての状態は益々悪化し、価値は下落。誰も購入しない、住む人がドンドン減って、建物は傷んでいく。

多摩ニュータウンや、港北ニュータウンの様に、年寄りの姥捨て山となる。

築20年を過ぎると、途端に流動性ががた落ちとなる、マンション。

法律的な問題もありますが、それ以上に大切なのは、、、、

その辺は次回の最終回で詳しく!!!

最後まで購読ありがとうございました。

 
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