2017年03月29日
司法書士 塩足昌弘

不動産管理会社の設立手続きについて(その1)

司法書士 塩足昌弘

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こんにちは、司法書士の塩足です。


早いもので、今年もあっという間に4分の1が過ぎ去ろうとしています。

また、ちょうど年度末ということで、様々な取引が慌ただしく行われている時期でもありますね。


そして、それは不動産についても例外ではありません。

 

不動産を購入される方の中には、投資を目的とされる方もいらっしゃることでしょう。

とりわけ、マンションやアパートなどの賃貸経営を目的として物件を購入される方の場合、

個人名義で購入するのではなく、節税相続対策を目的として、不動産管理会社を設立した上で、

その会社名義で購入する、というケースもよく目にします。

 

そもそも、不動産管理会社を設立することによって節税の目的が果たせるのかどうか、

また具体的にどのような税制上のメリットがあるのか、については、

税理士の先生から解説して頂いた方が確実だと思いますので、

今回は不動産管理会社としてよく使われる形態である、

株式会社と合同会社の違いについて説明していきたいと思います。

 

まず、株式会社ですが、これは出資者(株主)が財産を拠出し、

会社の経営者(取締役)を選任して経営を委ね、

事業によって得られた利益を出資者に分配する、という形態の会社を指します。

出資者は拠出した財産の限度でしか責任を負わず(有限責任)、

また、原則として具体的な会社経営を行う必要はありません(所有と経営の分離)。

もっとも、出資者と経営者が同一人であることも可能です。


これに対して、合同会社は、出資者(社員)が有限責任であることは株式会社と同じであるものの、

同時に、原則として経営にも参画しなければならない(所有と経営の一致)形態の会社を指します。

 

株式会社と合同会社のいずれの会社を設立するかを検討するにあたっては、

まずコストの違いを知ることが重要です。


株式会社の設立にあたっては、公証役場というところで定款の認証という手続きを踏むことが必要となります。

この際に、認証手数料として5万円程度が必要となります。

また、設立登記の申請にあたっては、登録免許税として最低15万円を納付しなければなりません。


これに対して、合同会社の設立の場合は定款の認証が不要なため、認証手数料がかからないほか、

設立登記の登録免許税も最低6万円で済むため、株式会社に比べて初期コストがかなり抑えられるといえます。


次に、設立後の会社の義務についてです。


株式会社の場合、一定の期間(1年~10年)が経過するたびに、

役員の改選とそれに伴う登記手続きをしなければなりません。

また、毎年の決算公告も法律上義務付けられています。

これに対して、合同会社は役員の改選手続きも決算公告も不要です。

 

以上のことからすると、合同会社の方が良いのではないか、という結論にたどり着きそうですが、

一般的に見ると株式会社の方が社会的認知度が高い、とも言えます。

また、金融機関によっては融資審査において影響がないとも限りませんので、

会社設立の事前に、不動産仲介業者や融資担当者に確認をとっておく必要があるでしょう

(なお、私の経験上、合同会社形態の不動産管理会社に融資が下りているケースは多く見受けられます)。


次回は引き続き、会社を設立する際における「定款」の作り方とその注意点について解説していきたいと思います。

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