2017年03月31日
司法書士 塩足昌弘

不動産管理会社の設立手続きについて(その2)

司法書士 塩足昌弘

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こんにちは、司法書士の塩足です。

このところ、晴れたり降ったり、寒かったり暖かかったり。

まさに、三寒四温といった感じですね。


東京も今日の午後からは雨模様となってしまいましたが、

これが過ぎればいよいよ本格的なお花見シーズンに突入、となるのでしょうか。

 

さて、前回の続きです。


前回は、投資目的で不動産管理会社を設立するにあたり、

主に株式会社合同会社という二つの会社形態が用いられるということ、

また、それぞれの会社形態の違いについて解説させて頂きました。

 

今回は、会社を設立するにあたってまずはじめに作らなければならない

「定款」とその作成上の留意点について解説していきたいと思います。

 

そもそも「定款」とは、

会社の組織や活動についての基本ルールを定めた規則のことを指します。


そして、会社を設立するためには、この定款の作成が法律上義務付けられており、

作成ができていなければそもそも設立の登記をすることができません。

すなわち、会社をこの世に生み出すことができない、というわけです。

 

ちなみに、会社の定款に記載する事項は多岐に渡りますが、


①定款に記載しなければ定款そのものが無効になってしまう「絶対的記載事項


②定款に記載しなくとも定款自体の効力は有効であるが、

定款に定めがないと、その事項の効力が認められない「相対的記載事項


③定款に定めることは必須ではないが、定めた範囲において

株主や会社内部の者を拘束する「任意的記載事項


の3つに大別することができます。

 

ひとまず、絶対的記載事項について触れておくと、

株式会社を設立する場合は、以下の6つが絶対的記載事項にあたります。

・目的

  • ・商号
  • ・本店の所在地
  • ・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
  • ・発起人の氏名又は名称及び住所
  • ・発行可能株式総数

  • また、合同会社を設立する場合は、以下の6つが絶対的記載事項にあたります。

・目的

  • ・商号
  • ・本店の所在地
  • ・社員の氏名又は名称及び住所
  • ・社員が有限責任社員である旨
  • ・社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準

  • 上に挙げた事項の他にも、

設立にあたって色々と定款に記載すべきことはありますが、

ここでは、定款の作成にあたって気を付けるべきポイントについて

いくつか触れておきます。


①商号の定め方について

不動産をいくつも保有する場合、倒産隔離などの理由から、

保有する物件ごとに管理会社を設立するというケースも見受けられます。


会社の所在地は、出資者個人の自宅と同一の住所にするケースも少なくありませんが、

同一所在地に同一商号の会社複数設立することはできません。


ただし、「しおたり株式会社」と「しおたり合同会社」のように

会社の形態が異なる場合は、同一の所在地に存在していても構いません。

また、「しおたり株式会社」と「株式会社しおたり」などのように

いわゆる「前株」「後株」の違いにすぎない場合も、同一商号ではないためOKです。

(区別が紛らわしいのであまりおススメはしませんが・・・)



②資本金の定め方について

資本金の額は、定款における絶対的記載事項ではありませんが、登記すべき事項です。

この資本金が1000万円未満の会社の場合は、

原則として最低2年間は消費税の納税額を免除されるという節税メリットがあります。

(ただし、特定期間の課税売上高に応じて、2期目から課税事業者となる場合もあります)


言い換えれば、資本金が1000万円以上の会社を設立した場合、

1期目から消費税の納税義務が免除されないことになってしまうので要注意です。



③事業年度(決算月)の定め方について

事業年度(決算月)は、定款における絶対的記載事項でも登記事項でもありませんが、

実務上の要請から、定款に記載している会社がほとんどです。

この決算月については、1月から12月までのどの月にすることもできますが、


・設立時期とのタイミングから事業年度としてなるべく丸一年を取れる月

役員報酬の決定に適した月


などといった基準に基づいて決算月を決めるケースが多いです。

顧問税理士の先生のアドバイスを受けながら決定した方が無難と言えるでしょう。

 


定款の作成は、一見すると単純な書類作成のように見えて、

意外と奥の深い要素を含んでいます。


作成にあたって他にも注意すべき点は色々とありますので、

これから不動産管理会社を設立したい、という方は、

最寄りの司法書士、税理士の先生にご相談されることをおススメします。

 

もちろん、私に対してご相談を持ちかけて下さるのは大歓迎です。


ということで、今日のところはここまで、ということで。

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