こんにちは!

CFP・税理士の白根壽晴です。

かねて思っていることの一つに、
日本人の人生、特にシニア世代の重要なテーマとして、
「上手に使う資産設計」があります。

お客様の資産管理などに携わらせていただいて感じてきたことは、
”資産を上手に使えない”お客様が少なくないことです。

資産を持っていて、それを自分や家族のために上手に使うことができないならば、
残念ながら”資産を持っていない”ことと同じです。

人は、漠然とした不安を抱えていると、
守りの姿勢を強くしてしまう傾向があるのでしょう。

例えば、実際にあった例ですが、

80代の方で2億円の現預金を持っていても、
「これから先、何があるかわからないので使えない」といって、

お金を使うことができないのです。
「そんなばかな」と思ってしまいますが、

その年齢になってみないとわからないことかもしれません。

そこで、ご提案したいことは、
資産をすべて一覧にして、目的別や使い道によって

安全性を重視する「保全する資産(守る資産)」

積極的に運用する「積極運用する資産(殖やす資産)」に分けてみます。

さらに、これらを

「子や孫の世代に残す資産「自分の世代で使い切る資産」

に整理してみましょう。

不動産については、どの物件にも思い出や思い入れがあるので、

冷静に判断しづらいですが、
子や孫に残すのか、自分で使い切るのかを考えると整理が進みます。

「子や孫の世代に残す資産」には、

長期的な視点で子や孫にとって価値ある資産として引き継ぐための

資産の管理運用能力が求められます。

自宅の土地建物は、相続を考慮した分割が可能か?と流動性を重視します。

残された配偶者が自宅に住み続けられるように、配慮することも不可欠です。

事業承継、経営上の重要資産である店舗・工場・オフィスなどの土地建物が

個人名義であれば、遺産分割の協議をしなくて済むように事前対策が重要です。

収益物件である、賃貸用アパート・マンションなどは、

その地域が人口増加維持地域で将来性があるのか、

人口減少地域で将来性がないのか、冷静に判断しなければなりません。

そして、シニア世代の方にお伝えしたいのが、

「自分の世代で使い切る資産を明確にしておくことです。
ここには、セカンドライフにゆとりや安らぎをもたらす

別荘やセカンドハウスなどの生きがい用不動産などが該当します。

別荘は、購入当初は利用しますが、次第に足が遠のきます。

利用しないと痛みが激しくなるので、今後も子供たちが利用するのかをよく検討しておきましょう。
子供が引き継がないならば、ご自分が元気なうちに処分を決断することも必要です。

 
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