2017年02月28日
重定賢治(CFP)

“健康長寿時代”不動産と僕らの人生(6)子育て世帯とマイホーム③購入のポイント(どんな家に住みたいのか)

重定賢治(CFP)

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 前回は、マイホームを購入する前は「暮らしのイメージ」をしていきましょうというお話をしました。

 どんな暮らしがしたいのかがイメージできていないと、どんな家に住みたいのかも想像しにくいですもんね。

 今回は、「住まいのイメージ」、つまり、マンションなのか、一戸建てなのかに的を絞って一緒に考えていきましょう。


 たとえば、暮らしのイメージ=どんな暮らしがしたいのかについて、「家族」を中心に幸せな家庭を築きたい、当たり前にみんな思うことですが、仮にこのように暮らしのイメージを思い描いたとします。


 それでは、家族を中心に考えた場合、どのような住まいがご家族に合っていますか?

 これについて、マンションと一戸建ての違いを確認しながら考えていきましょう。

 

 マンションと一戸建ての大きな違いは「広さやその作り」です。


 延べ床面積や部屋数を見るだけでも一般的に一戸建ての方が広いですよね。

 また、庭についても、マンションでは、あっても1階のみに限られますが、一戸建ての場合は通常、庭を設けることができます。

 自分で住む家としては、マンションの場合、他の居住者もいるため、階段や廊下などの共用部分(みんなで一緒に使う構造部分)について制限があったり、ペットが飼える、飼えないなどの違いもあるため、一戸建ての方が自由度は高いと言えます。

 

 次に、駅から近いのかなど「利便性」について見ていきましょう。


 一般的にマンションの場合、駅から数分の距離に立てられています。

 建築業者からすれば分譲マンションが売れないのは困るので、必然的に利便性に優れた駅近の立地を選びますよね。

 一方、一戸建ての場合、駅から近い物件となると、土地の価格が高くなるので、必ずしもすべての戸建てが駅から近いということにはなりません。

 このようなことから、駅から近い距離にあるのは、一般的にマンションということになりますが、戸建の住宅街なら、それほど駅から離れているというわけでもないので、よほど不便でない限り、駅から近いのかどうかについては、マンションと一戸建てに大差はないと判断できます。

 他の利便性についても同様に、買物がしやすいのか、病院が近いのか、学校までの距離は?、行政機関(役所や公共施設)との距離は?、公園の数は?などを比較しながら、マンションと一戸建ての違いを検討するようにしましょう。

 

 それでは「安全面や防犯面」はどうでしょうか。


 各警察管内でそれぞれの自治体の空き巣被害状況が確認できますが、一般的には泥棒は一戸建てに入りやすいですよね。

 特に、ここ数年は高齢者の住む住宅を狙った被害が報告されています。

 また、外国人による自動車の窃盗被害もあることから、一戸建ての場合、マンションに比べ安全面や防犯面は劣るかもしれません。

 マンションの場合、不法侵入や窃盗がされにくい作りになっていることに加え、管理人もいたり、セキュリティーもしっかりと準備されているところが多いので、この点では一戸建てよりも家族の幸福度は高いと言えます。

 ただ、一戸建てだからといって危ないのかというとそうでもなく、たとえばセコムなどのセキュリーティーシステムを導入しておけば、万全ではないにしろ、安心度は高まるでしょう。

 また、火災や地震などが起こった際の違いも考えておくといいかもしれません。

 マンションの場合、いったん大規模な火災が起こると、鎮火までに時間がかかり、被害が大きくなる可能性が高いですが、一戸建ての場合、隣同士の距離がある程度離れている住宅街などでは、類焼・延焼被害はマンションに比べ少ないと言えます。

 地震に関しては、耐震・免震技術により、マンションも一戸建ても最近では倒壊リスクが軽減されていますので、大きな違いはそれほどないでしょう。

 

 「お金」の面はどうでしょうか。


 単純にマンションは物件のみ、一戸建ては、一般的に土地代も含め住宅購入費用がかかります。

 個別に物件を見ていく必要がありますが、世間でイメージされているマイホーム購入資金で考えると、マンション<一戸建てということになるでしょうか。

 購入コストだけで見ても、生涯に要する費用は、マンションと一戸建てを比べると、一般的におおよそ1,000万円ほど差が出ます。

 子育て世帯にとっては、子どもの教育資金と老後の生活資金を同時に貯めていく必要があり、また、生涯年収が減り、働き方も変わってきている昨今、この金額は決して少ない額とは言えません。

 他の費用についても見ていきましょう。

 マンションの場合、管理費や修繕積立金、駐車場代などの固定費がかかってきます。

 それに比べ一戸建てでは、このような費用はありません。

 ただし、リフォームなどのメンテナンスを行う場合は、そもそも修繕積立金などのような概念がないので、自分で資金を用意する必要があります。

 また、固定資産税ですが、マンションも一戸建ても、土地・建物部分に課税されます。

 マンションの場合は、一見、土地がないように思いますが、共用部分(みんなで使う敷地部分)が土地とみなされるため、土地にも固定資産税がかかってきます。

 固定資産税は資産に対して課税される税金なので資産価値が重要になってきますが、長く住み続けた場合、通常、一戸建てよりもマンションの方が固定資産税の総額は多くなります。

 なぜなら、一戸建ては建築から22年もすると資産価値がほぼゼロになるのに対し、マンションの場合はある程度の資産価値が保たれるからです。

 もうひとつ、火災保険や家財保険などの保険がありますが、こちらについては、マンション<一戸建てという関係になります。

 お金の面で、よくマンションなのか、一戸建てなのかという議論がありますが、生涯に必要になってくるコストは一戸建ての方が多いので、家族の暮らし(子どもの教育・進学やライフプラン上のイベントなど)にかかる費用も含めると、マイホーム関連以外に使えるお金が多くなるという意味ではマンションに軍配が上がるのかもしれません。

 

 最後に「老後の暮らし」でマンションと一戸建ての違いを確認しておきましょう。


 老後、夫婦ふたりで暮らしていくことを前提にした場合、マンションは広さの面でほど良いかもしれません。

 一方、一戸建ての場合、老齢期の暮らしでは、バリアフリーや手すりなどのリフォームが必要だったり、階段の上り下りが大変になってくるので、物理的な暮らしやすさではマンションの方が棲み家という点でより良いと言えるでしょう。

 老後の暮らしを行ううえでの利便性に着目すると、駅から近いのは一般的にマンションですので(駅周辺の住宅街の場合はあまり変わりませんが)、車がなくても買物ができる、病院が近いなどを考慮すると、こちらもマンションの方が良いかもしれません。

 安全面・防犯面では、老齢期を想定すると、どちらかというとマンションの方が安心度は高いでしょう。

 お金の面では、一般的には退職準備段階からアクティブシニアのライフステージにかけては、リフォームや建替えなどを行うと、一戸建ての方が多くの費用がかかります。

 また、老齢期に空き家にならないために諸々の手当を施すことも想定すると、一戸建ての方がコスト高になる可能性が高いと言えます。

 

 ものすごく簡単にまとめると、


 (1)家族の満足度や幸福度を中心に考えると「一戸建て」

 (2)お金を中心に考えると「マンション」


 このような違いが見えてきたかと思います。

 つまり、“健康長寿時代”不動産と僕らの人生(4)子育て世帯とマイホーム①ライフプランの立て方でお伝えした「人生設計(ライフプラン)」を組み立て、どんな人生を歩んでいきたいのかを事前に考えたうえで、マイホームの購入を検討するのが良いという点に帰結します。

 

“健康長寿時代”不動産と僕らの人生(7)子育て世帯とマイホーム④購入のポイント(持ち家なのか、賃貸なのか)

 ←“健康長寿時代”不動産と僕らの人生(5)子育て世帯とマイホーム②購入のポイント(暮らしのイメージ)

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