新ホテルの外観イメージ     ※プレスリリースより


 
阪急電鉄と阪急阪神第一ホテルグループの阪急阪神ホテルズは18日、「宝塚ホテル」を現在の兵庫県宝塚市梅野町から宝塚歌劇団宝塚大劇場の西側隣接地(現西駐車場)に移転・新築すると発表した。

 同ホテルの移転・新築は、経年により躯体や基幹設備の老朽化が進んでいることに加え、現行法上の耐震基準を満たしていないことなどの理由から決まった。

計画地周辺図   ※プレスリリースより

 新ホテルの計画地は、兵庫県宝塚市栄町1丁目。
 工事期間は、敷地整備工事が今年9月~2018年春、ホテルの新築工事は2018年春~2020年春まで、開業は2020年春をそれぞれ予定している。

 敷地整備工事着工に伴い、宝塚大劇場の駐車場は9月14日から劇場北側駐車場(整備中)に移転する。
 現在の宝塚ホテルについては、新ホテルの開業までは現住所での営業を継続する予定という。

開業当時の宝塚ホテル     ※プレスリリースより

 同ホテルは1926(大正15)年に開業し、90年余にわたり営業を続けてきた。
 2006年4月1日には兵庫県から「大正15年創業の伝統と格式を持つ京阪神間の名門ホテル。宝塚の顔であり、ホテル前の楠が一体となって、古くから市民に親しまれている」との理由から「景観形成重要建造物等指定(平成17年度第1次指定)」を受けている由緒ある建物だ。

現在の宝塚ホテル  ※プレスリリースより

 新ホテルについても、「阪神間モダニズム」と称されるクラシカルな現ホテルのデザインを継承する。
切妻屋根の壁面などに描かれている植物モチーフのレリーフや、建物の外壁を特徴づけるドーマー窓と半円形屋根のほか、アーチ天井を持つ回廊、階段の手すりに施された装飾など、温もりが感じられる色彩や細やかな装飾を復元する予定という。

植物モチーフのレリーフ  ※プレスリリースより        ドーマー窓と半円形屋根    ※プレスリリースより

 計画概要は、敷地面積が約1万2300㎡、構造は鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造、階数は地上5階地下1階、延床面積は約2万3000㎡。

 新ホテルでは、現在のホテルの客室数を上回る約200室を予定しているという。

 これは宝塚歌劇の観劇やビジネスユースなど幅広いニーズに対応できる様々なルームタイプを備えるとの理由からだ。
 宴会場は、宝塚大劇場のオフィシャルホテルとして、宝塚歌劇のディナーショーを開催できる大宴会場と、地域のコミュニティホテルとして利用できる中・小宴会場の合計4室を用意する。
 

 また、カフェレストラン&バイキングのほか、日本料理や鉄板焼、落ち着いた空間でアフターヌーンティーや酒が楽しめるラウンジの計4施設を設けるという。

 同社では、単に伝統を受け継ぐだけではなく、これまで以上に宝塚歌劇との連携を図り、新たな魅力を発信していくとしている。

 また、今後も地域のシンボルとしてご愛顧いただけるホテルを目指します。地域の良好な都市イメージのさらなる向上に努めてまいります。そして、2020年春の開業を目指して本計画を推し進めていきます、としている。

 
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