三井不動産は7月20日、新たに6棟の物流施設の開発を決定したと発表した。

 2012年に策定されたグループ中長期経営計画「イノベーション 2017」のなかで国内事業の競争力強化の取り組みとして、ロジスティクス事業を積極的に展開することを掲げている。

 
 これを受け、3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)の市場規模拡大やEコマースの成長などを背景に、物流施設へのニーズが多様化するなか、より先進的な物流施設の開発を進めるとしている。

 また、2016年に策定した事業ステートメント「ともに、つなぐ。ともに、うみだす。」を具体化するうえで、さまざまな取り組みを行うという。

 地域貢献の取り組みとして、緑地空間、認証保育園を整備、雇用の創出・地元業者の採用、近隣店舗の利用促進を図る、とする。

※プレスリリースより

 環境向上に向けた取り組みとして、カフェテリア、売店など充実した共用部を計画、雇用確保のために入居企業をサポート、従業員向けのサービスを向上させる試みを行う。

※プレスリリースより

 同社がロジスティクス事業として開発・運営する施設は、稼働施設が15棟、開発中のものが今回発表した6棟を含む13棟で計28棟となる。総延床面積は約240万㎡で、2012年4月の事業開始からの累計総投資額は約4000億円に達する見込みという。

 新規開発施設は、次の6施設となる。

・三井不動産ロジスティクスパークつくば(MFLPつくば)
・三井不動産ロジスティクスパーク川口Ⅰ(MFLP川口Ⅰ)
・三井不動産ロジスティクスパーク船橋Ⅱ(MFLP船橋Ⅱ)
・三井不動産ロジスティクスパーク羽田(MFLP羽田)
・三井不動産ロジスティクスパーク川崎Ⅰ(MFLP川崎Ⅰ)
・三井不動産ロジスティクスパーク大阪Ⅰ(MFLP大阪Ⅰ)

 「MFLPつくば」は、常磐自動車道「谷田部」ICから近く、今年2月末に茨城県区間の圏央道が全線開通するなど、物流利便性の高い立地。丸紅ロジスティクスの増床ニーズにより開発され、同社の一棟借りが決定しており、アシックスジャパンの商品を中心に取り扱う。
 敷地面積は約4万5600㎡(存物流施設分を含む)、延床面積約2万5500㎡、規模・構造は地上3階建て・S造。竣工は2018年3月を予定している。

※プレスリリースより

 「MFLP川口Ⅰ」は、首都高川口線「東領家」ICに近接し、首都圏全域や日本全国へ配送する都市型配送拠点としてポテンシャルが高い。労働人口の多い住宅地に位置しているため、従業員の雇用確保の優位性も高い。
 敷地面積は約2万8200㎡、延床面積約5万4100㎡、規模は地上4階建て、着工は2018年4月、竣工2019年4月をそれぞれ予定している。

※プレスリリースより

 「MFLP船橋Ⅱ」は、経年優化型物流拠点で、「三井不動産ロジスティクスパーク船橋」のⅡ期棟として開発を予定している。JR京葉線「南船橋」駅から徒歩圏で、同敷地内に広大な緑地空間とカフェテリア・託児所などを整備する。都心から約20分かつ東関東自動車道「谷津船橋」IC、京葉自動車道「花輪」IC至近で、全国への配送拠点としてのポテンシャルが高い。
 敷地面積は約4万8000m、延床面積約22万5000㎡、規模・構造は地上8階建て・免震構造。着工は2017年10月、竣工は2019年10月をそれぞれ予定している。

※プレスリリースより

 「MFLP羽田」は街づくり型ロジスティクスパーク「インダストリアルパーク羽田」の物流施設棟として開発を予定している。首都高横羽線「羽田」IC、東京港、羽田空港に至近し、陸海空アクセスに優れている。京急線「穴守稲荷」駅から徒歩圏かつ住宅地近接のため、従業員の雇用確保の優位性も高い。
 敷地面積は約3万6200㎡、延床面積約8万4400㎡、規模・構造は地上5階建て・免震構造。着工は2017年12月、竣工は2019年6月をそれぞれ予定している。

※プレスリリースより

 「MFLP川崎Ⅰ」は、JR川崎駅と京急川崎駅徒歩圏内に位置する。人口集積地から近く、周辺配送や雇用確保に有利な立地。首都高「浜川崎」IC、「大師」ICより至近であり、第一京浜・府中街道などの主要道路も近接し、都内や横浜方面へのアクセスが良い。
 敷地面積は約2万1500㎡、延床面積は、A棟約2万6900㎡/ B棟約1万4600㎡、規模は地上4階建て。着工は2018年9月、竣工は2019年9月をそれぞれ予定している。

※プレスリリースより

 「MFLP大阪Ⅰ」は、阪神高速11号池田線「加島」ICから約1㎞弱の大阪中心部から至近の場所に位置し、名神高速・大阪国際空港など要所へのアクセスが良い。大阪市内では初の開発物件となる。
 敷地面積は約2万1900㎡、延床面積は約4万8300㎡、規模は地上4階建て。着工は2019年4月、竣工2020年4月はそれぞれ予定している。

※プレスリリースより

 同社では船橋エリアおよび羽田エリアにおける、街づくり型ロジスティクスパークの開発を実施する。

 まず、「MFLP船橋Ⅱ」の計画予定地では、物流施設を新設するだけでなく、カフェテリアや託児所などを整備したゲート棟の併設を予定する。また、約2万㎡の緑地は一般にも開放する公共空間とし、災害時には一時避難施設になる予定。

※プレスリリースより

 ほかに、「MFLP羽田」の計画予定地では、ANAホールディングスと連携し、羽田エリアの産業活性化に寄与するインダストリアルパークを開発する。同計画地は、首都高速道路をはじめ、羽田空港や東京湾からも近い陸海空アクセスが良い。同計画地では、同社が物流センター、ANAホールディングスはトレーニングセンターを計画しており、緑道および歩行者空間の整備や大田区の産業に資する施設の誘致も予定しているという。

※プレスリリースより

 
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