不動産情報サイト「LIFULL HOME’S」などの住生活情報サービスを提供するLIFULLは8月1日、同社運営サイト上で、既存住宅の建物検査(ホームインスペクション)の結果をまとめた「住宅評価書」の公開を開始したと発表した。

※プレスリリースより

 住宅評価書の情報公開は、既存住宅の流通活性化を目指したもので、今春より提供を開始した「LIFULL HOME’S住宅評価」の取り組みの一環として行われるもの。

 「LIFULL HOME’S 住宅評価」は消費者の既存住宅購入にまつわる不安を解消し、現在日本の住宅市場で2割程度に留まる既存住宅の流通活性化を目指して提供されるもので、国土交通省の「住宅ストック維持・向上促進事業(平成28年度、29年度)」として採択されている。

 同社では、既存住宅の建物価値の検査・評価・見える化までを一連のサービス群でカバーしており、今回のサイト上での住宅評価書の情報公開では、建物価値の「見える化」を実現させる。

 少子高齢化、人口減少時代に入り、不動産市場はストック活用型市場への転換が求められている。

 国土交通省でも様々な施策を進めているが、2018年4月施行の改正宅建業法では不動産事業者が、既存住宅の媒介契約時、重要事項説明時、売買契約成立時に、売主や買主に対して建物検査(ホームインスペクション)の説明を行うことが義務化される。

 建物検査を行うことで、一定の基準に基づく物件の適正な評価が可能になり、売主、買主双方にとって取引の安心感、納得感も増すことから、米国では不動産取引の7~9割で建物検査が活用されているが、日本ではまだ十分に活用されていないのが現状という。

 これに対して「LIFULL HOME’S 住宅評価」では、建物検査のパッケージサービスの提供、今回開始したサイト上での住宅評価書の情報公開、提携ローンの開発など、総合的な取り組みを行っていくとしている。

住宅評価書 画面イメージ     ※プレスリリースより

 住宅評価書の情報公開する主なメリットは次の4点になる。

 1.一定の基準を満たす建物検査が行われた物件のみを選定
 2.建物検査により標準以上の品質が保証された物件を認定
 3.モデル図等を用いたわかりやすい画面
 4.戸建ての建物と土地の価格を分割表示

 1では、国交省が推奨する基準に則り、信頼性の高い建物検査が行われた物件のみを掲載。対象となる物件は、物件一覧から「LIFULL HOME’S 住宅評価」アイコンで識別可能なほか、対象物件だけをまとめた特集ページも設け、建物検査済の中古マンションや中古戸建の購入を検討したい人は、このページから物件を探すことができる。

 2では、対象物件のうち、「LIFULL HOME’S」が定めた基準をクリアした物件を「LIFULL HOME’S 認定物件」として表示する。認定は「価格査定」「瑕疵(かし)保険」「設備保証」「シロアリ検査(戸建てのみ)」の4項目ごとに行い、安心して購入できる物件がひと目でわかる。

 3では、物件ごとの住宅評価書は、モデル図やアイコンを用いたグラフィカルなページで内容を閲覧できる。査定価格や保証の金額、期間などの重要な項目は大きく表示するなど、住宅購入経験のない人でも理解しやすいページデザインとした。

 4では、通常の査定では、建物と土地を合算した価格だけしか提示されないが、「LIFULL HOME’S 住宅評価」では、それぞれ査定した金額を表示。

 同社では、「LIFULL HOME’S 住宅評価」および関連サービスを通じて、建物検査の普及を推進し、日本の既存住宅市場の活性化に貢献してまいります、といている。

■LIFULL HOME’S住宅評価 物件特集ページ
 https://www.homes.co.jp/inspection/

 
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