不動産(マンション)チラシが光る理由がわかりました
編集部のあるビルを光らせました 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
かねてからインターネッツの一部で楽しまれている光る不動産(マンション)チラシ問題の謎について迫った。
今回、編集部が迫ったのは不動産(マンション)チラシ内に記載された地図で、物件の建設予定地が眩いばかりの光で表現される問題だ。
この問題は、一流ネットメディア・デイリーポータルZの2013年の記事が発端となりマンションデベロッパーをはじめとして、不動産業界で大きな話題をさらった。
さらに一般層にまでマンションチラシの奥深さを浸透させる引き金にもなった。
一方でマンションが注目を集めるに従い、また別の問題も首をもたげるのも事実だ。
なぜ光るのか…
キラキラさせました 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
まず予算について聞きました
この問題について、チラシ制作を始めとしてマンション販売のプロモーション全般をおこなう広告代理店代表のAさんに聞いた。
マンション販売会社が広告宣伝費に使えるのは事業予算つまり全ての部屋が売れた金額の2~5%とされている。
3000万円の部屋が50室あるマンションならば総予算が15億円。うち5%ならば7500万円が広告宣伝費として使える上限になる。
そのうち必須とされるのが下記の経費だ。
マンションの販売プロモーションに詳しい広告代理店の証言をもとにまとめる。
・パンフレットカタログ・図面集制作代金200~300万
・CGや間取り図 30万円
・HPの制作代金100~300万円
・イメージMOVIEの作成代金150~200万円
・撮影代100万円
合計580~930万
事業規模の大小に限らず、これが必要になる。
降臨してみました 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
上記に加えて、さらに集客のために別途費用が必要で、チラシの作成・配布費用もここから捻出される。
集客にかかる費用が少なければ、その分だけ利益が増えるため分譲マンションの販売会社は常に効果的な集客方法を模索しているのだ。
本題です
光問題も少ない予算で、少しでも物件をよく見せたいという願望から生み出された表現方法だ。
マンションを選ぶ際の重要な基準となる交通アクセスの良さをアピールするための表現手法として生まれたという。
下図を見て欲しい。本編集部がある人形町エリアの画像だ。
編集部と二つの最寄り駅からの距離を図で示した。
普通はこうです。 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
さらに下図も見て欲しい。
斜めにみると 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
ち、近っ!!!
真上から見下ろした地図よりも、斜めからみた鳥瞰図のほうが明らかに駅から近く見える。
もう、この錯覚を利用しない手はないのである。
しかしマンションは建物が密集した場所に建てられることが多いため、鳥瞰図にすると実際の場所がよく見えないという根本的な問題がでてくる。
そのため土地を光らせることで、立地を際立たせる手法が生まれたという。
販売担当者の苦悩がうかがえる。
実際に広告デザインも手掛けける先述のAさんも、これが完璧だとは考えていない。
「広告制作者としては、別の手法を提案することもあります。でも、マンション販売会社さんに選ばれるのはこういうデザインになってしまうんです」
実はマンションチラシ界に新たな風を吹かす企業が求められているのかもしれない。
ということで、せっかくなのでカラフルにしてみました。
日常に彩を添えてみてください。
サイヤ人ね 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
クリスマスね 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
ツリーみたいに 画像©2016 Google、地図データ©2016 Google、ZENRINをもとに編集部で作成
メリークリスマス!