性的少数者LGBTの住生活を調査

LGBTカップルの26.4%が同棲!

不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ()」を運営するリビン・テクノロジーズ株式会社本社:東京都中央区、代表取締役:川合 大無)は、東京都渋谷区のLGBTイベント会場近くにいた150人を対象に「LGBTのパートナーとの住生活」についての街頭調査を行いました。

※「LGBT」とは、L=レズビアン(女性同性愛者)、G=ゲイ(男性同性愛者)、B=バイセクシュアル(両性愛者)、T=トランスジェンダー(身体的性別と性自認が一致しない人)の各語の頭文字をとった表現で、日本では13人に1人いると言われています。

※「パートナー」とは、恋愛関係にある人をさします。

【調査結果サマリー】

ポイント1 アンケート回答者全体の「LGBT」は82.7%。

ポイント2 パートナーがいるLGBTは58.1%。

ポイント3 LGBTフレンドリー不動産を知っているは39.3%、居住経験者はたったの0.8%。

ポイント4 同性パートナーシップ制度を申請したいLGBTは86.2%。

「LGBTの4割強がゲイ。カテゴライズしにくい性的少数者も」

LGBTイベント会場近くにいた150人に「セクシャリティ」を聞いたところ、『ノンケ(異性愛者)』は17.3%、『ゲイ』が43.3%と最も多く、『レズビアン』6.7%、『バイセクシュアル』12.0%、『トランスジェンダー』13.3%、『無回答』1.3%、『その他』6.0%でした。『その他』には、「ポリセクシュアル」「FtX」など様々な回答がありました。

※「ポリセクシュアル」とは、数種類以上のセクシュアリティを持つ人のことで、「FtX」とは、女性の身体を持ち、ジェンダーに囚われない性自認の人のことです。

つぎに「年齢」と「職業」を聞いてみました。最も多かった年代が『20代』の52.4%、つづいて『30代』28.2%、『40代』10.5%、『10代』と『50代』が共に4.0%、『60代以上』も0.8%いました。職業では、『会社員』が50.0%と半数を占め、『パート/アルバイト』16.4%、『学生』10.7%、『自営業/自由業』『公務員』共に6.6%、『契約・派遣社員』4.9%、『経営者/役員』3.3%、『専業主婦(主夫)』0.8%、『その他』0.8%という結果でした。

「LGBTカップルの4組に1組が一緒に住んでいる。」

さらに「パートナーの有無」と「同棲しているか」について聞いてみました。『いる』41.9%、『いない』58.1%、『同棲している』15.4%、『同棲していない』84.6%となり、パートナーがいる人の26.4%が同棲していることが分かりました。

「LGBTフレンドリー不動産の認知度は4割。しかし居住経験者は殆どいない」

引きつづき「現在の住居形態」を聞いたところ、『民間の賃貸住宅』が46.3%と約半数を占め、『実家』30.1%、『公共の賃貸住宅』12.2%、『持ち家(パートナーの持ち家も含む)』6.5%、『シェアハウス』3.3%、『社宅や官舎』1.6%となりました。さらに最近話題の「LGBTフレンドリー不動産」についても聞いてみました。『知らない』59.8%、『知っている』39.3%、『住んでいる(住んでいた)』はたった0.8%と、実際居住経験のある人はかなり少ないことが分かりました。

※「LGBTフレンドリー不動産」とは、LGBTであることを理由に、入居相談や入居を断らない不動産(物件)のことです。

「同性パートナーシップを認めている自治体に居住している人は僅か。

 パートナーシップを申請したい人は8割超!」

「同性パートナーシップを認めている自治体(渋谷区、世田谷区、宝塚市、伊賀市、那覇市、札幌市)に居住しているか」についても聞いてみました。『はい』8.5%、『いいえ』91.5%とほとんどの人が居住しておらず、同性パートナーシップ制度の認定と居住地域との関連性はありませんでしたが、「パートナーシップの申請」については『申請済み』は0%でいなかったものの、『申請したくない』13.8%を大きく引き離し、『申請したい』31.0%、『パートナーがいたら申請したい』55.2%と86.2%もの人が、パートナーの有無で申請したいと思っていることが分かりました。しかし、同性パートナーシップ制度は、自治体によって条件や内容が異なり、また法律上の効力もないのが現状です。

「LGBTカップルは賃貸住宅が借りにくいが約3割も!」

最後に「パートナーと暮らすことによる問題」について聞いてみました。最も多かったのは『将来の不安(相続税の軽減や遺族年金の受取などが認められていない)』の38.1%でした。つづいて『近所や周囲からの差別や無理解』29.7%、『賃貸住宅が借りにくい』『医療や福祉で家族同等の扱いを受けられない』共に28.0%、『生命保険の保険金受取人に指定できない』21.2%、『住宅ローンを共同名義にできない』19.5%、『相続に関して』16.9%、『公営住宅に申し込みができない』9.3%、『その他』20.3%、『特にない』4.2%という結果でした。実際に、賃貸住宅を借りる際に、同性カップルの入居が認められないため、2人入居可物件でひっそり同棲しているや同棲がバレて退去させられたという人もいました。

最近では、LGBTフレンドリー企業も増えていますが、現在の日本では、社会保障や税控除、法定相続、借地借家権の承継など、法律婚した異性カップルと同等の権利が与えられていません。当たり前ことがLGBTカップルには非常に厳しいという現状が浮き彫りになった調査結果となりました。

<調査概要>

■調査期間:2017年5月6日 

■調査手法:街頭調査

■集計数:東京都渋谷区のLGBTイベント会場近くにいた男女150人

※本リリース内容の転載にあたりましては「リビンマッチ調べ」という表記をお使いいただけますよう、お願いいたします。

 
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