2017年03月23日
田端 克行

生産緑地法改正案からみる都市型農業の未来について

田端 克行

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 皆さん、こんにちは。


 21日に桜の開花宣言がなされ、日々春めいてきています。都心に向かう電車の中から眺める風景にも緑が大分増えてきました。


 ところで、先月2月10日「都市緑地法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、現在、国会で審議されています(国土交通省HP URL:http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi07_hh_000104.html)。

 この法案は、副題に「~都市の緑空間の保全・活用によって潤いのある豊かなまちづくりを推進します~」と掲げられており、都市における緑地エリアの推進・保全や都市公園の管理、その他都市内にある農地の保全を図ることで住みやすい都市環境をつくっていくことを目的としています。

 この法案の中でも特に今回は「生産緑地法」の改正案について見てみたいと思います。


 現在、生産緑地については、生産緑地の指定が解除される「2022年問題」という問題があります。市街化区域内の農地については、農地利用を目的とした生産緑地と宅地化を進める農地(宅地化農地)に分けられていますが、前者の生産緑地については固定資産税などが低く、また相続税の納税猶予措置などの優遇措置がとられる一方で30年間の営農義務が課せられています。現行の制度は1991年に法改正がなされ、1992年に施行されていますので、その30年後にあたる2022年には営農義務がなくなってしまいます。因みに生産緑地は2011年時点で全国に14,249haありますが、2022年に指定解除される緑地は約8割にものぼるそうです。もし2022年に生産緑地の指定が解除されてしまうと、今までの税制面での優遇措置がなくなる結果、税金が払えなくなり、農地の売却や農地以外の活用を強いられることになります。


 この2022年問題を解消するため、今国会で生産緑地の要件を緩和することが議論されています。

 今回の要件緩和の具体的内容は、①生産緑地の面積を従来の500㎡以上から「300㎡以上の市区町村が条例で定める規模」に下げる、②緑地内の施設について従来の生産や出荷などに必要な施設に限定されていたのを「新たに直売所や農家レストランなどの設置」を認めること、などです。

 ①の面積が下げられることで生産緑地の解除幅が狭くなり、その結果税制上の特例措置が適用され農業を継続できるというメリットがあります。また、②の設置施設の拡大により生産緑地での収益性が高まることで農業経営が継続できるというメリットもあります。


 普段目にする都市の農地活用が今後ますます広がることを期待しています。


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