住宅ローン問題支援ネット の高橋愛子です。

離婚による住宅ローン問題のキーポイントとして、

アンダーローンか?

(ローン残高が物件の価値を下回っている)

オーバーローンか?

(ローン残高が物件の価値を上回っている)

ということを【離婚による住宅ローン問題】アンダーローン編 でお伝えしましたが、


一番問題なのが、今回のオーバーローン編です。


このことが離婚による住宅ローン破綻、つまり離婚破産に陥りやすい要因だからです。


なぜなら、住宅ローンは高額。。


オーバーローンの場合は、


一気に高額な借金が自分に追いかぶさる危機になるわけです。



解決策もアンダーローンの場合よりも少なくなり、


金銭や個人信用情報に影響することにつながるなど、


前向きな離婚を阻害することもあります。


それでは、具体例を挙げてみましょう↓

□売却をしてオーバーローン分を一括払い。負債を分ける。
  =多額のオーバーローンの場合は難しい。

  どちらに離婚原因が無い限り、基本的には財産も負債も半分ずつ分けるのが離婚による財産分与です。

  家という高額な商品は、一言オーバーローンと言っても数百万円単位になることも多く、

  半分ずつと言っても・・・「払えない」という現状に陥るわけです。

  それでもすっきりさせたい、将来に負債を残したくないという場合で、

  他から借金をしても支払うという元夫婦もいるのが現状です。

□時価-住宅ローンの差額をどちらかが負担し、どちらかが住み続ける。

  =差額が大きすぎて負担できない。

□どちらかに借り換えをして住み続けない方(もしくは払い続けない方)の債務を無くす。

  =オーバーローンの場合は、金融機関の担保評価が出ず、借り換えが難しい。

□現在のローンを単独名義に変更の交渉をする。

 =オーバーローンの場合は、金融機関の担保評価が出ず、変更が難しい。

□負担付贈与を行い名義変更。

 金融機関に債務免責の申出、債務引受をする。

 =オーバーローンの場合は金融機関のハードルが上がる。


□所有名義だけ変えて、ローンはどちらかが負担する。

 =所有名義が変わっても債務の名義は残っている

  勝手に名義を変えると一括請求を求められることがある。

□所有・債務の名義はそのままに、住み続ける方が

 履行引受をして支払っていく。

 =払えなくなると負債を被ることになる。勝手に売られるリスクがある。

□共有名義も変えずどちらかが払い続ける。
 =いざ売ろうと思ったときに単独では売れない。

などなど。。オーバーローンの時の問題点を挙げるときりがないですが、

離婚をするので、二人の共有財産(負債)を何とか清算したいと前向きに思っていても、

オーバーローン分の解決ができなければ、あとに残ってしまうわけです。

その時は、

「連帯保証人で残っているけどあとはちゃんと払っていってね」

「離婚協議書でしっかり約束したから大丈夫でしょう」

「公正証書にしたから安心」

ということで問題を後に残してしまうことがほとんどです。

確かに離婚時には、どうにもできないことが沢山ありますが、

そこで目をそむけずに弁護士さんや行政書士さん、司法書士さんや税理士さんなど

離婚の法律や税務に詳しい専門家に相談することをおすすめします。

でも、、、そこまでしても、長い人生何があるかわかりません。

※家のローンを支払うと約束したのに払ってくれない!

離婚後、数年後に支払い不能になってしまった!


連帯保証人、連帯債務者に請求が!


※住んでいる家を元夫に勝手に売却された!


主債務者・共有名義人が自己破産して家が競売に!

共有名義人が売却に応じない・・・連絡が取れない・・・!


など離婚後のトラブルがあとを絶ちません。

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私のところにくる住宅ローン問題の多くがオーバーローン対策を怠った末の

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住宅ローン破綻です。

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そんなトラブル事例が沢山書かれた本がこちらです↓

あとでとんでもないトラブルになる前に、

できる限り離婚時にすっきりさせておきたい問題です。

 
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