近年、中古住宅を購入する際に住宅診断(ホーム・インスペクション)を利用する人が増えています。その理由として、購入しようとする物件の状況を専門家に診断してもらうことで、正しい情報を把握できるメリットがあるからです。

売主側で住宅診断(ホーム・インスペクション)をしておく理由

一般的には買手がホーム・インスペクションを利用するケースが多いのですが、売主側が事前にしておけば買主に好印象を与えられるメリットがあります。

通常は買主が購入申込後にホーム・インスペクションを依頼するのですが、仮に何らかの欠陥なり瑕疵が見つかった場合は購入価格の再検討、もしくは解約につながる可能性があります。

しかし事前に診断結果を確認することができる物件なら、買主は安心して購入できるというわけです。売主と買主の間で信頼関係も深まりますし、何より「住宅診断済み」というのは一つの付加価値になります。

つまり、競合に比して売りやすい物件になるというわけです。

住宅診断(ホーム・インスペクション)は何処に依頼すれいい?

「日本ホームインスペクターズ協会」というNPO法人があるので、この法人に登録されている住宅診断士(ホームインスペクター)に依頼する方法があります。

日本ホームインスペクターズ協会には独自の資格試験があり、合格者は建築・不動産取引・住宅診断方法などの専門知識を有し、高い倫理観を持って公正な診断を行うスキルがあるということです。

住宅診断の費用は?

料金については特に公的な規定はないようですが、目視による診断は2~3時間で5~6万円前後というのが一般的です。

何らかの問題が見つかった場合など、より詳細な診断をする場合は機材を使用することもあります。その際はオプション価格が加算されて、10万円以上の費用が必要になります。

売主が費用をかけてまで住宅診断をする必要があるのか、そう思われるかもしれませんが、なかなか売れずに値引きするより安くつきますよ。それに、売った後に瑕疵が見つかって保証を迫られる心配もありません。

住宅診断は、売主にとっては「安心」を売ることであり、買主にとっては「安心」を買うということなのです。

今後は、住宅の売買市場において住宅診断(ホーム・インスペクション)の需要が増すことが予想されます。所有する物件を売りやすくするためにも、事前の住宅診断(ホーム・インスペクション)を検討してみては如何でしょうか。

 
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