中古マンションの価格は、2016年も全国的に上昇し続けました。とは言え、価格上昇率は地域によってかなりばらつきがあるようです。

果たして2017年も上がり続けるのか、売却を考えている人は売り時の判断に悩むとことですね。でも地域によっては、価格が上昇していても成約件数が減少していることもあるようです。

三大都市圏で大幅な価格上昇

2017年1月30日付け東京カンティのプレスリリースによると、三大都市圏における2016年の中古マンション平均価格は前年比で軒並み上昇しています。

首都圏で前年比+13.2%で406万円の上昇、近畿圏は+9.4%で4年連続のプラス、中部圏も5.7%のプラスになっています。東京都は+12.0%で、大阪に至っては+13.9%と三大都市圏では最も大きく上昇しています。

東京都区部は+10.6%と前年の+13.0%に比して上昇率が鈍化した感がありますが、それでも二桁台の上昇を続けています。しかし横浜市は+7.6%、さいたま市が+9.1%、千葉市は+2.3%と何れも一桁の上昇で、首都圏でも上昇率にばらつきがあります。

大阪市が+19.0%も上昇しており、近畿圏の価格上昇を牽引している感じですね。大阪市に比べて神戸市は+1.9%の上昇でしかなく、同じ近畿圏でも大阪と神戸では上昇率にかなりのギャップがありますね。

価格以上に成約件数には地域差がある

東日本レインズが発表した2017年1月のサマリーリポートによると、2016年の首都圏における中古マンションの成約件数は前年同月比で+7.8%でした。地域別では東京都区部が前年比16.7%で、10ヶ月連続の上昇。多摩が11.7%と二桁の上昇となっています。

しかし神奈川県では、横浜と川崎は前年比で5.4%減少しており、5ヶ月ぶりに前年同月を下回っていますが、その他の地域は24.7%増となり5ヶ月連続で前年同月を上回っています。横浜・川崎は価格が上昇している反面で、成約件数には陰りが見えますね。

埼玉県は前年比で2.8%の減少で、千葉県は前年比0.6%増となっています。同じ首都圏でも、東京都に比べると埼玉県と千葉県における成約件数は厳しい数字になっています。価格はかろうじて上昇しているものの、物件の動きは減少傾向にあるようです。

東京都区部や大阪市などの価格上昇は今後も続く可能性が高いですが、埼玉県や千葉県はそろそろ売り時かもしれません。横浜市と川崎市については微妙なところですが、それ以外の神奈川県の地域は今後も価格上昇が続きそうですね。

 
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