個人事業主にとって相続税は悩みの種です。とくに相続財産に占めるウエイトの高い事業用宅地に関しては、節税対策は欠かせません。今回は、事業用宅地に対して適用を受けることができる評価減の特例について解説します。

生活基盤を守る事業用資産の評価減の特例

家族で商売を営む個人事業主にとって、事業用宅地は生活の基盤です。特に三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)の場合は、たとえ小規模でも評価が高額になるケースも多く、原則通りに相続税が課税されると、事業の継続そのものが危ぶまれてしまいます。

そこで、相続税法(租税特別措置法)では、特例として、小規模の事業用宅地等に関しては、評価減の特例を認めています。

「小規模宅地等の課税価格の計算の特例」の概要

特例の正式名称は、「小規模宅地等の課税価格の計算の特例」です。亡くなられた方等(以下「被相続人等」)が店舗・事務所・倉庫など事業用に使っていた宅地(借地権も含む)のうち、一定の限度面積に対して、評価減の規定が適用されます。なお、相続開始前3年以内に贈与した財産や、相続時精算課税の規定の適用を受ける財産は、特例の適用を受けることはできません。

宅地とはその上に建物・構築物の敷地のように供されている土地を意味します。例えば立体駐車場は宅地ですが、平面駐車場は宅地に該当しません。

被相続人等

被相続人だけでなく、被相続人と生計を一にしていた親族を含みます。生計を一にするとは、日常生活を共にしているだけでなく、仕送りしている学生も含まれます。

限度面積

400㎡で、評価減割合は80%です。ただし、不動産貸付・駐車場・駐輪場等の事業用宅地の場合は、200㎡、50%です。

適用条件

事業承継と保有継続の2つが条件です。

〇事業継続

宅地の上で営まれていた事業を、相続税の申告期限(相続開始の翌日から10か月)までに承継し、申告期限までその事業を継続していること

〇保有継続

相続税の申告期限までその宅地を所有していること

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ