登記識別情報通知は、マイナンバー制度のように個人が番号を知って厳重に管理するのとは、ちょっと違います。
登記識別情報はシールを貼って隠してあります。登記所が無作為に選んだ12桁の英数字で、登記した情報の「暗証番号」のようなものです。
所有者(権利者)はその12桁の英数字を知る必要はありません。その暗証番号の所在を知っているのが不動産の権利者(所有者)です。
では、複数の不動産を所有しているような場合に、どの不動産の登記識別情報通知なのかを見分けるには、
どんなことを知っていたらよいのでしょうか。今回はそのことについて解説していきます。

●登記事項証明書とは
登記に関する証明書のことを「登記事項証明書」といいます。
電子化される前の「登記簿謄本」と言ったほうが分かる方も多いと思います。
現在は横書きの書類で、抹消された事項については下線(アンダーライン)が付されています。
「登記事項証明書」には「全部事項証明書」と「現在事項証明書」があります。
「全部事項証明書」には抹消された事項も含めて現在までのすべてが記載され、登記の履歴を知ることができます。
「現在事項証明書」は、現在有効な内容のみ記載をしています。

●登記識別情報通知と登記事項証明書の照合方法
「全部事項証明書」「現在事項証明書」ともに、チェックポイントは「権利部(甲区)(所有権に関する事項)」の欄。
この欄には、不動産の権利者について記載されています。

欄の中ほどの「受付年月日・受付番号」は、権利者に権利が移った年月日とその登記を受け付けた受付番号です。(図1)

登記識別情報通知と登記完了証は、一緒に綴られていることが多いです。(図2)
名前のとおり、登記完了証は登記終了後に登記識別情報通知とともに交付されます。

こちらの書類のチェックポイントは、
登記識別情報通知は、【受付年月日・受付番号(又は順位番号)】の欄
登記完了証は、「申請受付年月日」と「申請受付番号」の欄

登記事項証明書の「受付年月日・受付番号」が一致するものが、真の登記識別情報通知です。

登記識別情報通知と登記事項証明書の照合のしかたは実にシンプル。
チェックポイントは、それぞれの書類の受付年月日と受付番号。それが一致することです。
電子化によりアラビア数字で記載されているので、読みやすくなっています。

 
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