収益還元法の考え方

  (不動産価格算定方法の1つ)





 コーヒー1杯1,500円

  今どき美味しいコーヒーを飲みたいと思ったら、

  1杯100円でコンビニやファーストフード店で買えます。

  

  そんな時代でも都心の1等地で雰囲気のある喫茶店に入ったら、

  1杯1,500円のコーヒー!?

  

  なんてことに驚いたことはありませんか?

   

  どんなコーヒーが出てくるのか期待していたのですが、

  残念ながら、私は「違いがわかる男」ではなかったようで、

  入ったお店を間違えたなと思ってしまいました。

 なぜ1,500円? 

  

  こういう時、あなたはどういう風に考えますか?

  「1等地で賃料が高いから元を取るために、

   1,500円にせざるを得ない」

  みたいな会話をしたことはありませんか?

 収益還元法とは?(不動産の価格を算定する方法の1つ)

  不動産の価格の算定方法には大きく分けて3通りあります。

    ①近隣の過去の取引を参考にする方法

    ②その不動産を造り直す場合の金額

   そして

    ③その不動産が稼ぎ出す収益(賃料)から逆算する方法。

   今日は③の考え方を少しお伝えします。

 

 賃料は喫茶店の利益に左右される

 

  例えば、あなたがビルオーナーで、

  喫茶店に貸そうとするとき、

  賃料設定をどのように考えるでしょうか。

  隣のビルのブランド店を参考にするでしょうか。

  喫茶店側は事業計画を立て、

  いくら払えば利益が出ると予想しています。

  ビルオーナーも独自に

  「この喫茶店はいくらの儲けがでるのか?」

  と考えられれば賃料交渉をしやすくなります。

  何となく近くのビルを参考にしているのが現状ですが・・・

  

  喫茶店の収益性の考え方とは、

  その「喫茶店のブランド」と

  「この地域、このビル、想定するお客様を考えて、

   1杯のコーヒーはいくらまでなら飲んでもらえ、

   これくらい利益がでるはず」

    

  「ここなら1杯1,500円で飲んでもらえ、利益がこれくらい出るから、

   賃料はこれくらいだろう」という考え方です。

  (ここまで考えているビルオーナーは少ないです)

 だから1,500円!

   

   コーヒーの値段は喫茶店の賃料額によって決まるのではなく、

   場所、建物の種類・グレード、想定顧客によって決まるのです。

 不動産価格はその収益性(賃料)に左右される

   1杯1,500円のコーヒーでも商売が成り立つので、

   賃料が高くなり、そのビルの収益性(賃料)が高くなるので、

   不動産(ビル)の価格も高くなるのです。

最後までお付き合い頂き有難うございました。

 
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