2017年03月25日
司法書士 豊田則幸

一年半掛けて探し当てた唯一の相続人はアメリカ在住のアメリカ人でした。(2)

司法書士 豊田則幸

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皆さん、こんにちは。


最近は急に暖かくなったかと思ったら、また寒くなって、真冬用のコートを出したりしまったりと落ち着かない感じですね。


早く暖かくなって身軽になりたいものです(^-^;


さて、前回は、都内で亡くなったおばあちゃんの相続人である娘さんはアメリカで亡くなっており、さらにその息子さん(お孫さん)と連絡を取ろうといろいろな手段を試したお話をしました。


そして、最終的にアメリカから娘さんの遺言謄本を取り寄せ、そこに記載されていたお孫さんの住所に手紙を送ったが、やはり宛所に見当たらずだった、しかし、あるアイデアを思いついた、というところまでお話をしました。以下、そこからの続きです。



【アメリカ人弁護士】

再度、遺言謄本をめくっていたところ、この遺言書を作成した弁護士の連絡先が記載されていました。


「これが最後の手段だろう。」と、早速、事務所のパソコンからその弁護士事務所のホームページを探し出し、お問い合わせフォームからメールを送ってみました。

しかし、海外からのアクセスを制限されているのか、メールを送っても、エラーが返ってきます。


それならばと、その弁護士事務所の住所に宛てて、EMSで手紙を送ってみました。


すると、ほんの数日後に弁護士事務所の事務員から事務所のパソコンにメールが届き、「本人に連絡してみます。」とのこと。

そして、それから数時間後、ついに本人からメールが届きました。

これにより、1年半かけて相続人であるお孫さんとようやく連絡を取ることができました。

 


【在米相続人からの依頼による遺産整理】 

その後、唯一の相続人であるお孫さんにメールで事情を説明し、私宛てにおばあちゃんの相続に関する全権委任状(公証人のサイン証明付)をもらい、お孫さんはアメリカで生活したままで、私が日本でおばあちゃんの遺産整理を行うことになりました。

 

そして、まずは、おばあちゃん名義の預金の解除から始め、次に投資信託の承継及び売却、おばあちゃんが所有していたマンションのお孫さん名義への相続登記や株式の承継等を次々と行いました。

 


【お孫さんの来日】

それらの手続きについては、ずっとお孫さんとはメールで連絡をしていたのですが、不動産の売却など、今後の手続きの詳細についての打ち合わせが必要だったこと及び、一度はお会いしてお話ししてみたいと考え、お孫さんに「来日してもらえないか?」とお願いしました。

 

そして、4月のある日に来日して頂けることになりました。

当日、宿泊しているホテルのロビーで待ち合わせましたが、やってきたお孫さんは、身長も私と変わらない(170㎝前後)くらいで、私が知っている大柄なアメリカ人のイメージとは程遠く、「やはり日系ハーフなんだな。」と親しみが持てました。


それから、ホテルのカフェラウンジで遺産の詳細や相続税の見込みなどのお話をしましたが、常に受け答えが紳士的で、理解力もあり、こちらのお願いにも素直に応じて頂け、とても安心しました。

その後、一緒に都心に出向いて、おばあちゃんが住んでいたマンションを見てもらい、その後に、知り合いの不動産会社と不動産の専任媒介契約を締結してもらいました。



【親戚との懇親会】 

その日の夕方は、日本のご親戚と東京スカイツリーのソラマチ内のお店で懇親会の予約入れていましたが、それまで少し時間があったので、地下鉄で東京スカイツリーまで行き、現地を案内しながら、私の下手な英語で、彼の仕事や生活の事など、たわいのない話をしました。


彼の話では、子供の頃から風変りな母親と生活し、その後病気になった母親の面倒を亡くなるまでずっと見てきて、かなりの苦労があった様子でした。

また、今回の相続でたくさんのお金が入ったとしても、それは貯金するだけで、仕事も辞めず、今まで通りの生活を送ることが一番いいと言っていました。日本人以上に堅実でまじめな人物だと感じました。

あと日系ハーフらしく子供のころから地元の柔道クラブに通って鍛錬を重ね、一時は全米の代表候補に名前が挙がったこともあったそうです。


そのようにしているうちに、約束の時間となり、予約してあった居酒屋の前で、日本側のご親戚と彼に同行してきたアメリカ人の親友2人も招いて、盛大に懇親会をしました。

日本側のご親戚の方々も思った以上に英語が話せ、お互いに何年かに一度は行き来しあおうという話になりました。

また、彼はこの席で、4歳の時に母親と来日した際に、一度、おばあちゃんと会ったことを思い出したそうです。


 【最後に】

以上の後は、私が代理人として不動産や株式を売却し、相続税の納付も行い、残った遺産を現金化してアメリカに送金し、一件落着となりました。


私はこのように約3年掛けて、日本のおばあちゃんの遺産をアメリカのお孫さんに承継させたのですが、それよりも、途切れるはずだった、日米間の親戚の絆を取り戻すことに役立てたのが嬉しく思いました。


今でもお孫さんとは、たまにメールをやり取るできるような親しい関係を保たせて頂いております。


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