まだまだ寒い日が続きますが、もう2月も後1日で終わり、春が近づいてきていますね!

暖かいのが好きな私は毎日、早く春になれ~夏になれ~と思いながら過ごしています。

さて、本題に・・・今日は『地面師』に関するコラムを書きたいと思います。

東京都墨田区の高齢女性の土地を勝手に転売して7千万円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は15日までに、東京都中央区月島1の会社役員、宮田康徳容疑者(54)ら男6人を詐欺と偽造有印私文書行使の疑いで逮捕した。


捜査関係者によると、逮捕された6人は他人の不動産を勝手に売却する「地面師」と呼ばれる詐欺グループとみられる。墨田区の80代の女性の土地と建物の登記簿を無断で書き換え、別人に所有権が移ったように装っていた。

以上、2月15日付の日経新聞の記事になります。

逮捕された男の一人は千葉司法書士会に所属する司法書士が含まれており、「地面師」のグループの一員であったことが指摘されています。

不動産売買取引において、司法書士は登記代理人として、売主、買主の本人確認を行い、登記済権利証および印鑑証明書等、登記の際に必要な書類を確認のうえ、問題がなければ、その取引を成立させます。

そしてその権利変動の基づいた、申請(ここでは売買に伴う所有権移転登記)を登記所に行います。

大切な権利をお預かりし、権利変動を担う司法書士は、

不動産取引の現場において、【ヒト(人)・モノ(物)・イシ(意思)】の確認が必須となります。

司法書士の使命は、国民の権利の擁護と公正な社会の実現にあります。

これからの捜査にもよりますが、その使命を負った司法書士が、【地面師】の一員として、不正の不動産取引に関与したのは大変由々しき事態であり、司法書士としての使命に相反するものです。


これまで、【地面師】が関与した不動産取引を、司法書士が見破り、未然に防ぐことができたといった事例を何件も知っています。

権利証、免許証、印鑑証明書等偽造技術の巧妙化といった背景があるなかで、司法書士としての役割、責任等求められる役割は今まで以上重いものとなってくる一方で、

地面師グループの一員として、司法書士が逮捕されたのは私にとって、とても衝撃的でした。

通常、不動産取引においては、その取引を担当する不動産会社が司法書士指定し、さらにいうと買主側の不動産会社が指定するケースが多いです。

これからは、不動産の取引を担当する司法書士が、どんな司法書士であるか、またその方に任せて問題ないかと確認する必要もあるのかもしれません…。

強いて言えば、自らどんな司法書士か確認したうえで、司法書士を指定するのが、一番の最善策かと思います!

 
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