不動産売却をする場合、いろんな理由があると思います。すぐに現金が欲しい場合はともかく、資金に余裕がある場合には、少しでも高く売れるように一定の期間を設けましょう。不動産屋に話を持ち込むと、話がとんとん拍子に進んでしまい、売却してから後悔することにもなりかねません。

そんなときは自分でできる簡易査定をやってみましょう。

路線価も重要な査定の要素です

■不動産売却、今は売り時?

「子どもも独立し、今の住居では広すぎて管理も大変だから、こじんまりした所に引っ越したい」、あるいは逆に、「子どもも中学生になり、そろそろ今の持ち家より広い家が欲しい」となったとき、今の住居を売って新たな住居購入の資金にあてようかと考える人も多いでしょう。できることなら高値で売って、少しでも資金に余裕を持ちたいというのが本音です。

しかし、今、その家はいくらで売れるのでしょうか?まったく事前の情報無しに売りに出すのはちょっと待ってください。

まず、今住んでいる家はどの程度するのか、相場を知っておきましょう。自分が思っている価格で売れるのかどうか、確認するのに重要な要素です。一番簡単なのは付近で売りに出ている物件がいくらで出ているか、インターネットや不動産業者の広告などで調べてみましょう。条件が近いところがなくてもおおよその見当がつきます。

次に、その地域の価格動向を探ってみます。一番最新の情報で信用がおけるのが、不動産業者でつくる「不動産ジャパン」が提供する地域ごとの動向データ。近畿地方、中・四国、などといった大まかな地域分けですが、かなり詳しく動向をつかむことができます。

さらに、周辺での開発計画があるかどうかも調べておきましょう。駅周辺の開発事業があれば、相場は高くなることも予想されます。これは土地価格に反映されるので、行政機関が公表している土地の路線価や公示価格も参考になります。

そのような情報を検討し、今本当に売っても良いか最終的な判断をしましょう。

■不動産査定で価値を知るには

もう少し踏み込んで、自分の売却物件がいくらで売れるのか、詳しい情報を取得してみましょう。それには、実際に査定ということになります。

査定は不動産会社が行うものと、自分でできるものとがあります。売ることがほぼ決まった段階では、不動産業者に御願いするのが一番正確で詳しくわかります。

ただし、どの不動産業者でも正しい客観的な査定ができるものではありません。なかには、「媒介契約」欲しさに「高めの査定額」を提示するケースもあります。大手であっても、若い営業マンが成績ほしさに高めの査定をすることもあります。

ですから、不動産査定を行う不動産業者は複数、できれば5社くらいを選んでやってもらうようにしましょう。

それにしても不動産業者を5つも6つもとなれば、どこを選んで良いのかわからなくなってしまう人も多いでしょう。その場合は、無料でできる一括査定サイトを利用してみると良いです。簡単な質問項目に答えるだけなので、おおよそのことしかわかりませんが、登録されている複数の不動産業者から査定結果がメール等で送られてくるサイトもあります。その中から自分にあった不動産業者に訪問してもらい、実際に査定してもらうと効率的で迷わず業者を選べます。

自分でも少し詳しい査定をやってみたいと思ったら、公益財団法人不動産流通推進センターが提供している「価格査定マニュアル」というソフトがあります。これは不動産業者も活用している査定ソフトで、年間3,240円を支払い、登録する必要があります。もちろん、不動産業者でなくても登録は可能です。

このソフトは間取りや立地条件など詳しい情報を入力する必要がありますが、それだけ正確に計算ができます。

不動産を売却する前に十分に情報を取得して、後で後悔しないよう準備を進めましょう。

 
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