不動産売却にあたっては、できるだけ高く売りたいと思うもの。そのためにリフォームを考える人もいると思います。しかし、いざリフォームを思いついても、どのくらい修繕すべきか悩むことも多いはず。

大規模なリフォームをしても、それを回収できるだけの値段で売れるとは限りません。一般的には大規模なリフォームは必要がないといわれていますが、どうでしょうか。

床のリフォームは目立つ所だけ部分的に

■大規模なリフォームはしないほうが賢明

中古住宅のリフォームについては、しないほうが無難だという意見をよく聞きます。長い間使ってきた家であれば、あちこち傷んでくることも多いでしょうし、なかには雨漏り対策で壁のヒビを修繕しなければならないこともあるでしょう。また、床も傷がついていかにも古くさく見えてしまうことも当然起きてきます。

少しでも高く売ろうとそれらをリフォームしたいところですが、見た目を良くするリフォームは買い手を考えたリフォームではなく、売り手である自分から見たリフォームに陥りがちです。そのために買い手からするとイメージが違うと購入をあきらめることにもなり、せっかくのチャンスを逃しかねません。

見た目や使い勝手が良くなるだろうという意図で行うリフォームは、大規模であるほどよほど慎重になるべきです。買い手にしてみれば、たとえ相場より少し高くなっても自分なりのイメージに変更できる自由度があった方がお得感があります。

一方で、傷だらけの床については、リフォームする方が良い場合もあります。

■目立つ傷があるなら床のリフォームは有効


床、特に外と隣接するサッシ際や、キッチンやお風呂場などへの通路のフローリングは湿気による痛みが目立ちやすいところです。また、長年使っているとへこみが出ている箇所も目立ってきます。

このような場合、床を全面的に張り替えるとかなりの費用になってしまうだけでなく、壁などの古くささも目立ってバランスを欠いてしまいます。そこで、ひどいところだけをリフォームすることにより、周りとのバランスを欠くことなくキレイにすることができます。小さな傷はホームセンターで購入できる資材で修繕も可能ですが、業者に依頼しても数十万円程度あれば十分に修繕が可能です。                                           

■リフォームは業者と相談しよう

不動産業者の中にはリフォームを勧めるところもあります。こういった場合には、施工業者と契約していて、リフォームした場合の仲介手数料が入る仕組みになっていることがあります。不動産業者に相談すると高いリフォーム代を請求されるので、相談しても有利に販売できるとは限らないという意見もあります。だからといって自分で判断するのも危険です。

一番大切なのはふだんからきれいに使うこと。新車を買って定期的に買い換える人は、次回の買い換えで下取りが少しでも高くなるように、大切に乗ります。それと同じで、家も大切に使うことが売却価格を維持できるコツになります。

リフォームする前にハウスクリーニングするだけでもキレイになります。リフォームを考える前には必ずやっておきたいところです。

そのうえで、リフォームする場合には不動産業者と相談しましょう。リフォームする箇所を前もって把握しておくだけでも、無駄に不動産業者のいわれるままのリフォームをしないですみます。

不動産業者はリフォームの知識もありますから、金額も含めて、こちらで適切な対応ができれば有利なリフォームができるでしょう。

 
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