家の売却、新居の購入、そして引っ越し。

これを同時にすることが難しい人も少なくはないでしょう。

そのため引渡し猶予という特約があります。

そんな引渡し猶予の必要性や注意点を説明しました。

○引渡しと同時に新居に引っ越すのは難しい

自宅を売却するとなれば次に住む新居も探す必要があります。

でも考えてみたら売却と新居の契約、そして引っ越しとタイミング良く行うというのはけっこう難しいこと。

そんな上手くいくのかな?と不安に感じている人も少なくはないでしょう。

しかし売却した後でも、引渡しまでのちょっと待ってくれるという特約があるのはご存知でしょうか?

それが「引渡し猶予」というもの。

耳にしたことがある人も多いかもしれませんが、この引渡し猶予っていったいどんな特約なのでしょうか?

○引渡し猶予とは?

住宅の売買契約が交わされれば、売却決済の日に所有権の移転登記、そして引渡しを同時に行うのが一般的です。

しかし、引渡しだけは特別に時間の猶予を与えてもらえるという約束をすることができるようになっています。

ではなぜこのような特約が設けられているのでしょうか?

自分が住宅を売却するものとしてイメージしてみてください。

今まで住んでいた家の売却、新しく住む家の購入を同時期に進めているとしましょう。

新居へ移るためには住宅ローンを利用して決済をしなくてならないのですが、その住宅ローンの融資を実行するには売却する家の住宅ローンを完済しなくては審査が厳しいという問題があります。

なのですが、その住宅ローンの残債を支払うには、売却して得るお金がどうしても必要。

これを同じ日に行うことは不可能です。

そこで家の売却と新居購入、そして引っ越しを余裕をもってできるように、時間的な猶予が与えられるというわけです。

このように、売却する家に住宅ローンの残債があり、新居を住宅ローンを利用して購入する場合にこの特約をつけるのが一般的となっています。

そうすることで、売却したお金でローンを完済、新居の決済をして引っ越し、その後売却した住居の引渡し、が可能となるのです。

○注意したいポイント

住宅を買い替える人にとっては非常にありがたい特約ですが、購入する側にとってみるとどうでしょう。

もう売却決済も終わって所有権もこちらにあるのに、入居するのをストップされている状態です。

引渡し猶予という特約は、完全に売り手の都合のため、売却の価格を値引きする場合が多いです。

また固定資産税や、マンションだと管理費、修繕積立金というものは、引渡されたその日で日割り清算されるのが一般的なルール。

もちろん売却決済後、引渡しまでの間に何かの原因で建物が毀損した場合などは、その時に暮らしている売り手が負担しなくてはいけません。

トラブルにならないように、売却契約時に必ず引渡し猶予の覚書を作成することが重要です。

 
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