今回は「底地の権利解消方法」のうち「借地権と底地権の等価交換」について書きます。




借地権と底地権の交換とは?
例えば100坪ある借地をA(50坪)とB(50坪)に分割して、Aの借地権または底地権とBの底地権または借地権を交換して(入れ替えて)、AとBの土地についてそれぞれ併存する借地権と底地権を解消させる方法です。
これにより借地人さんも地主さんも、100坪の借地や底地ではなく、AかBの50坪ずつの所有権の土地(自分の土地)を取得することになります。




等価交換する土地(借地・底地)の形状と広さは?
一区画の土地を二区画に分割して借地人さんと地主さんがどちらかを取得するため、分割に適した土地の形状は重要なポイントになります。
また、分割後の各土地に建築することを想定すると、ある程度土地の広さが必要です。
面積が小さかったり、接道に難がある土地は、等価交換に適しません。
例えば、庭部分を広くとっていて、庭部分の借地を分割しても道路付けに問題なければ、建物を取り壊さないで庭の部分を地主さんに返して、建物敷地部分を等価交換して取得することも可能かもしれません。
一般的には40~50坪以上の借地が前提になります。




等価交換のタイミングはいつ?
等価交換は、借地人さん、あるいは地主さんから相手に提案しない限り、話は進みません。
底地の権利関係を等価交換方式で解消したいなら、土地の形状と広さが等価交換に適していれば、次のタイミングで相手方に打診してみてはいかがでしょうか?
①借地人さんが建替えするとき
②古い建物を取り壊して借地権を第三者へ売却するとき
③借地契約期間が満了し、新たに期間20年以上の賃貸借契約を更新するとき
④地主さんから底地購入を打診されたものの土地が広すぎて買いきれない場合
⑤借地人さんが庭で使用して部分を地主さんに返してもいいと考えるとき
等々がタイミングです。
ただし、地主さんの土地に対する思いは様々です。
貸付面積を減らしたくないという理由で、等価交換に応じない地主さんもいらっしゃいます。
お互いにメリットはあっても理屈通りいかないこともあります。




交換のメリットとは?
借地権と底地権を交換すると土地が狭くなりますが、借地人さん、地主さんともに下記のメリットがあります。
借地人さんにとってのメリット
①地代・更新料・建替えや借地権譲渡承諾料がかからない
②建替えや売却が地主さんの承諾なしにいつでも自由に行うことができる

③土地の資産価値が100%になる(借地では借地権割合で売れない)

地主さんにとってのメリット
①いつでも時価で売れる
②駐車場や有効活用する選択肢が増え、都市部では底地より収益がよくなる
③土地の資産価値が100%になる(底地では底地権割合で売れない)




等価であれば「交換の特例」を使えば譲渡税がかからない!
借地権または底地権を単純に譲渡する場合、譲渡税が発生しますが、借地人さんと借地人さんが等価ということに合意して交換(譲渡)する場合は、譲渡がなかったものとして譲渡税はかかりません。
しかし、交換する借地権と底地権が等価でない場合、交換差金を発生させる場合は要注意です。
交換する借地権と底地権の対価差が高いほうの20%以内であれば、高いほうを取得する側が相手方に交換差金を支払っても「交換の特例」を使えますが、20%を超える場合は「交換の特例」は使えません。
交換差金が20%以内であっても、交換差金については譲渡税がかかります。


従って交換差金を発生させる場合、「交換の特例」を使うためには、交換差金が高いほうの20%以内ということを税務署に証明する必要があります。
当事者間の交渉に当たっては、分割した各土地について不動産鑑定士さんに鑑定価格を出してもらってから、借地権と底地権の権利割合を合意するようにします。


いずれにしても「交換の特例」が使えなければ多額の譲渡税が発生しますから、素人判断を避け、税理士さんに「交換の特例」が使えるか事前にチェックしてもらうべきです。

なお、「交換の特例」を受けるためには、確定申告が必要です。

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