こんにちは。婚活FP山本です。不動産という資産は色んな意味で他の金融資産とは違うものですが、中でも違うのが「売却するのに時間がかかる」という点。つまり換金性が低いんですね。今回はこの点について、実際の相談事例に当てはめてお伝えさせて頂きます。


不動産売却の発端は「実家の相続」だった

ある日、独身の男性(以下Aさん)がご相談にいらっしゃいました。内容は「自分の年収で結婚できるのか?どんな女性なら結婚しても大丈夫か?」という、まさしく私が専門としている相談です。早速、私はライフプランを作るための情報収集に取りかかりました。

そしてこの情報収集で分かったのですが、何でも相談の少し前にAさんのご両親が二人とも相次いで亡くなり、相続した地方の実家を売却する形で不動産屋と話を進めているとのこと。時間の流れとともに過疎化が進んだ地元には戻らない…という事ですね。

売却金を結婚資金に…というライフプラン

…ただ売却は売却でいいんですが、Aさんは困ったことに「その売却金を結婚資金に当て込む」というライフプラン計算をしておられました。ちなみに売却予定額は1300万!兄弟と折半しても650万になるため、十分大丈夫だろう…確かに売却できれば大丈夫ですね。売却できれば…。

ここで私はその考え方の問題点を指摘しました。「婚活は早ければ半年程度で結婚に至る実家の売却が間に合わない可能性もある」「過疎化が進んでる土地だし、その可能性は尚更」「不動産は売り急いだ分だけ売却額は下がる。時間的余裕が大事」等々。


時間に余裕を持たせたライフプランに変更

Aさんは頭が良く、すぐにこれらの問題点を理解下さいました。そして最終的には、実家の売却金に頼らない方向性で結婚資金を作るライフプランに変更。おかげで時間的な余裕もできましたし、Aさんの実家はそれなりの売却額になりそうです。

ちなみに現在のAさんは、相変わらず婚活中…。かなり婚活は苦戦されてますが実家の売却もまだなので、一定の癒しにも繋がっている様子です。やっぱりまとまったお金がある上で結婚したいものですからね。

おわりに

都心部の一等地ならともかく、地方であればあるほど不動産の買い手はホントにみつからないもの。地方出身者の方は特に「すぐには売却できないリスク」を考え、Aさんのように相続した実家を売却する時は、この売却金に頼らないライフプランを立てていきましょう。

関連リンク↓ 「不動産!老後は地方でのんびりと…いかなかった話」

/column/yamamotomasayoshi/20436/
 
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