近年、節税対策としてアパート・マンション建築をおこなう人が増えています。しかし、アパート・マンション建築などを提案する土地活用の現場では、すこしの誤解や説明不足が、のちに大きなトラブルに発展してしまうこともあります。実際にどういったトラブルが起こるのでしょうか。またその対応方法とはどういったものがあるのでしょうか。(リビンマガジンBiz編集部)


(画像=写真AC)

■トラブルは大きく分けて2つ

土地活用にまつわるトラブルは、不動産業者とオーナー間のトラブル、オーナーと近隣住民のトラブルがほとんどです。アパート・マンション建築という大きなお金が動く契約であるため、オーナーと不動産業者の間では少なからずトラブルは発生します。また、近隣住民にもアパート建築に対し良く思わない人がいます。今回はこの2つの項目について解説していきます。

■不動産業者VSオーナーの場合

まずは、不動産業者とオーナーのトラブルについてですが、サブリース契約に関するトラブルが圧倒的に多いです。

途中解約や家賃の減額など聞いていた内容と違う、という勘違いからオーナーとトラブルになってしまうケースです。

このトラブルが生まれる背景にあるのは、不動産業者の説明不足とオーナーの思い込みがあります。ときには訴訟にまで発展してしまうケースもあるため、早めの対策が必要となります。

問題のサブリース契約とは不動産業者がオーナーから部屋を一括で借り上げ、転貸するものです。

民法では、借主のほうがより手厚く保護されます。サブリースの場合は不動産業者が借主になるため、保護されるのは不動産業者になります。

だからこそ、オーナーは一括借り上げだから安心するのではなく、賃貸住宅経営についてしっかりと勉強し、契約内容を理解しなければいけません。

また、不動産会社も契約についてしっかりと説明しないと、後々オーナーと遺恨が生まれる形になってしまいます。

そして、オーナーに最も理解してもらわないといけないのが、家賃の減額についてです。都心ならまだしも地方でアパート建築をおこなった場合、何十年も家賃が下がらないということは一般的に考えられません。ですが、賃貸経営の厳しさを理解していないオーナーの場合は、その点について誤解する人も多いです。この点はしっかりと説明しましょう。


(画像=写真AC)

■オーナーVS近隣住民の場合

次にオーナーと近隣住民とのトラブルです。

アパートやマンションなど大きな建物を建てる場合、必ずと言っていいほど近隣住民との折衝が付き物です。その中で問題となるのは境界線にまつわるトラブルです。

ここ最近、空き家問題など土地の持ち主が不明なケースも多く、境界線が確定できないまま建てるケースもあります。どこまでが自分の土地なのか、不明なままアパートを建ててしまうと、建築後にトラブルに発展してしまいます。

境界トラブルが発生した場合、その部分の土地を買い上げるケースもあります。

昔から不動産業界では、「隣の土地は借金してでも買え」「隣の土地は3倍出しても買え」という言葉がよく言われます。隣地は大きな開発をおこなううえで、とても大切なわけですが、一方でそれだけ、土地境界トラブルは根深く、やっかいな問題として理解されていると考えてよいでしょう。

また、近隣トラブルは、妬みから生まれるものもあります。

「自分は古い家に住んでいるのに、あのお宅はアパートを新築している」

このような羨望からくる妬みで難癖をつける人もいます。

そのため、不動産業者はオーナーと近隣住民との関係性も注意しなければいけません。

オーナーと隣人の関係性を聞いておくこともトラブルの芽を摘む重要な仕事です。

まずは、契約前にオーナーからヒアリングしましょう。

こういった近隣トラブルは先祖代々の申し送り事項になっているケースも地方ではあります。

オーナー本人だけでなく、ご近所さんにも話を聞いておくのが無難でしょう。

これまで話したようなトラブルになるケースはそこまで多くないと元住宅メーカー勤務で土地活用業に携わっていたFPオフィス ノーサイド代表の橋本秋人氏は話します。

「このようなトラブルは100件中1件あるかないか程度です。しかし、その1件がメディアで大きく取り扱われてしまいます。その影響でトラブルが多くあると感じてしまうのではないでしょうか」と言います。慎重にすすめるのが得策です。

■まとめ

不動産業者の説明不足がトラブルを生む一つの要因になっています。オーナーにしっかりと説明し、理解してもらったうえで進めましょう。また、土地境界のトラブルを未然に防ぐため、近隣住民との関係性を調査する必要もあります。

 
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