2019年05月27日
日経新聞を読まない君たちへ

労働関連の指標を不動産ビジネスに生かす方法

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わかりやすいのは、オフィス賃貸市場です。今、おたくの会社で紹介している貸事務所、どれだけ空室がありますか? 東京をはじめとした都心部では、オフィス賃貸の空室率は過去最低水準まで下がってきています。空室がたくさんあるという会社は、物件自体を見直した方がいいでしょうね。


オフィス仲介の三鬼商事によると、都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷区)の19年4月の平均空室率は1.7%。これ、ホームページで公開されている空室率の中で2番目に低い数字です。ちなみに1番低かったのは、1990年12月の0.39%ですが、オフィス市場の規模が今とは比べ物にならないほど小さかったことを考えると、現在の空室率は史上最低と言えるでしょう。

 

この空室率と失業率はよく似た動きをします。失業率が下がると、少し遅れて空室率も下がる。そういう関係です。当然、失業率も2000年以降では最も低い水準にあります。


失業率が下がるということは、1社当たりの会社が雇う人が増える、または会社の数自体が増えるということでもあります。そうすると、オフィス需要が増える→空室率が低下する、という流れです。


※三鬼商事発表と総務省統計から作成

有効求人倍率も同じようなものです。今の有効求人倍率は、バブル期を超えてるんです。超売り手市場とも言えるし、超人手不足とも言える。仕事と会社を選ばなければ、働くことはできるはずです。


理屈の上では、有効求人倍率が上がれば、人材獲得のために企業は給料を上げたり待遇を改善するので、賃金も上がるはず。給料が増えたら、広い場所に引っ越したいですよね。そしたら家賃も上がるはずです。


実際のところはどうでしょう。住宅家賃の良い統計がないので、先ほどの三鬼商事の調べでオフィスの賃金を見てみます。実は、家賃は上昇してきているものの、まだ、リーマン・ショック前の水準に届いていないんです。


そもそも賃金が上がっているかどうかは、ご存知の通り、政府統計のゴタゴタもあってよくわかりません(ゴタゴタの一件を知らない奴は、ググれ)。


今の日本経済は一見良いようですが、数字ほどではないということが、こんなことからもわかります。



筆者:大学院卒業後、新聞社を経て経済誌で記者・編集者を務める。最新の経済ニュースを幅広く、取材している。



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