では、未曾有の金融危機を引き起こした引き金は何だったかというと、住宅市場の変調でした。みなさんが関わる住宅や不動産市場が、世界経済を揺るがしたんです。ちょっと胸熱じゃないですか。住宅不動産市場というのは、それくらい、経済にとってインパクトの大きい市場なんです。

リーマン・ショックの前段となる「サブプライムローン問題」が騒がれ始めたのは2007年ごろのことでした。サブプライムローンとは、低所得者向けのローンで、特に問題になったのが住宅ローンでした。この低所得者向け住宅ローンが証券化され、さまざまな金融商品に組み込まれ、世界中の投資家にバラまかれて(金融商品として販売された)いました。

ところが、2007年の半ばごろから、アメリカの住宅価格が下落し始めます。そうすると、住宅ローンが不良債権化し、そのローンを裏付けにしていた金融商品の価値も急速に低下しました。このサブプライムローンの証券化商品は、あらゆる金融商品と抱き合わせで販売されていたため、金融市場全体に不安が広がりました。その結果として、リーマン・ブラザーズをはじめとした大手金融機関が破綻に追い込まれたと言うわけです。

後編では、リーマン・ショックの時に日本の不動産市場で何が起きたのかを見ていきます。


筆者:大学院卒業後、新聞社を経て経済誌で記者・編集者を務める。最新の経済ニュースを幅広く、取材している。

 
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