2020年01月13日
日経新聞を読まない君たちへ

2020年4月の民法改正について少しだけ知っておこう

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2020年の経済ニュースを先読みする


「日経新聞くらい読めよ」社会人なら誰もが一度は言われたセリフです。そりゃ、客先で経済ニュースを語れるとかっこいいですもんね。でも、「だって、みんな読んでないしな…」と、何となく済ませている人も多いのではないでしょうか。それでは、心許ないので最低限に知っておいて欲しい経済ニュースを、経済誌の現役記者・編集者がこれ以上ないくらいにわかりやすく解説します。2020年、1回目のコラムでは2020年4月の民法改正を学びます。 (リビンマガジンBiz編集部)


画像=PIXABAY



2020年が始まりました。ほとんどの人にとって2020年は「東京五輪の年」として、始まったのではないでしょうか。実際に2013年9月に東京五輪の招致が決定してからは、国家的な事業や企業の中期計画などが、2020年を一つの節目にして検討されてきました。不動産業界では東京五輪をめがけた再開発計画がたくさんあり、好景気が続いてきました。その反動として東京五輪後の不動産バブル崩壊が懸念されています。


つまり「東京五輪後」が、不動産業界で働く人にとっての最大の注目事項とされています。

ただ、五輪後の不動産市況など予想通りにいくものではありません。その一方で確実にあるのが2020年4月1日の民法改正です。この改正で不動産の賃貸や売買に影響があることですので、新年最初のコラムで取り上げます。



非常に重かった従来の瑕疵担保責任


今年4月の民法改正では不動産の売買契約に、これまでの「瑕疵担保責任」という概念に代わり「契約不適合責任」という考え方が取り入れられることになります。

従来の民法では販売した不動産に瑕疵があった場合は売った側に責任が生じます。瑕疵とは建物設備の故障や土地の欠陥など物理的な不具合のこと。あるいは条例などによって建て替えができなかったなどの法律的な問題なども含んだ言葉です。こうした瑕疵が不動産売買の後になって発見されれば、売った側に損害を賠償する責任が発生し、「もうこんなの住めないよー」みたいに瑕疵が重大な場合は契約が解除されます。


それで、この瑕疵担保責任ですが、売主が故意に事実を隠していた場合は、そりゃもう賠償も契約解除も当然なのですが、本当に知らなかった場合(過失ですね)であっても大きな責任が発生していました。しかも、民法の規定では10年間もその責任が生じるため、中古不動産ビジネスの現場からすれば現実的な規定ではありませんでした。「そんなに面倒見切れませんよ!」というわけですよ。だから、契約書には「契約から3ヶ月」で分かった場合だけなどの文言が記載されることがほとんどであったと思います。しかし、この3ヶ月というのもまた極端な話であり、中古不動産を買う側からすれば、思わぬ問題が潜んでいそうでヒヤヒヤするものでした。結果として、「中古(不動産)は怖い」となり、日本人の過剰な新築信仰が根付く遠因とする専門家もいました。



次のページ:法改正で「瑕疵」が無くなります(2ページ目)



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