2020年06月15日
日経新聞を読まない君たちへ

実体経済とかけ離れて上がり続ける株価...って、何でなん?

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実体経済とかけ離れて上がり続ける株価...って、何でなん?


「日経新聞くらい読めよ」社会人なら誰もが一度は言われたセリフです。そりゃ、客先で経済ニュースを語れるとかっこいいですもんね。でも、「だって、みんな読んでないしな…」と、何となく済ませている人も多いのではないでしょうか。それでは、心許ないので最低限に知っておいて欲しい経済ニュースを、経済誌の現役記者・編集者がこれ以上ないくらいにわかりやすく解説します。読者の皆様もご存じの通り、コロナショックで世界経済はエラいことになっています。何せ、昼も夜も街に人が歩いていないんだから!スーパーやドラッグストアなどの生活に根ざした商売以外、何も動いていません。なのに!株価はグングン上がるのは何でかを解説しますよ。 (リビンマガジンBiz編集部)






日経新聞を読まない皆さんでも、先週、アメリカの株式市場が大きく崩れたことはご存知ですよね。アメリカの代表的な株式指数であるNYダウ工業株30種平均は6月11日、前日から6.9%安の2万5128ドルに下落しました。1861ドルという下げ幅は、史上4番目の大きさです。新型コロナウイルスの感染第2波への警戒が高まったことで、株式が売られたと報道では説明されています。


株式市場を襲った「コロナ安」の第1波は、今年2月から3月にかけてでした。NYダウの大底は3月23日の1万8591ドル、日経平均株価は3月19日の1万6552円でした。


その後、世界的に自粛が続き、誰もが自分の仕事がどうなるのか、生活がどうなるのか、先行きに不安を抱える日々の中でも、株価は案外、順調に値を戻してきていました。「コロナ相場に2番底はない」という見方もあったくらい順調だったわけですが、もちろんそんなことはなく、再び大暴落の憂き目を見ることになりました。


しかし、依然として新型コロナに効く治療薬やワクチンは出来上がっていません。感染が拡大して再び自粛への不安が高まったりすると、株価が下落する場面もありそうです。またコロナが落ち着いたと思ったら、今度はアメリカと中国の貿易戦争が再燃してしまう。その繰り返しです。株価は当面の間、不安定な状況が続くと考えておいた方が良さそうです。


しかしここで考えたいのは、むしろ、株価が「好調すぎた」ことです。


新型コロナへの実体経済の影響はいまだに続いています。自粛で損失を被った企業の損失がどれくらいになるのかはまだ不明な部分が大きいですし、失業率も高いままです。アメリカの5月の失業率は13.3%で、4月から改善しているものの依然として非常に高い水準です。


さらに、アメリカでは5月25日に黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察に殺害されて以降、大規模な抗議デモと暴動が拡大しています。アメリカの歴史を変えると言われているほどの大きな社会現象が起きているのに、株式市場はほぼ無反応で、株高を更新し続けてきました。


こんな具合に不安な要素がたくさんあるのに、株価は不自然なくらいに勢いよく上昇してきました。


その背景にあるものを一言で言うと、「安心感」です。


新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、各国が大規模な財政出動と、中央銀行による金融緩和に踏み切ったことで、市場にマネーが溢れ出し、株式を買い支える役割を果たしたとみられています。


特にアメリカの中央銀行であるFRB(米連邦準備理事会)の積極的な姿勢は、世界の市場関係者をほっとさせるのに大いに役立ちました。中でも話題になったのは、社債の買い入れです。5月11日から始まったこのFRBによる社債買い入れプログラムの目的は、企業の資金調達の支援です。中央銀行が社債を買うことで、社債の金利を下げて、企業の資金調達を助けることを狙っています。


日本人にはあまりピンときませんが、アメリカでは社債による資金調達が活発です。FRBが社債の金利を抑えてくれることで、企業は社債の金利負担を小さくしながらお金を集めることができるというわけです。今回は、具体的には株式市場に上場している社債のETF(上場投資信託)を購入するという形をとりました。社債のETFというのも、日本人には馴染みがないですが、アメリカの市場では今、どんどん銘柄数が増えています。


こうして「状況が悪くてもFRBが買い支えてくれる」という安心感が、アメリカの、ひいては世界の株式を大幅な下落から食い止める役割を果たしました。



次のページ▶1回だけ、最後に1回、もう1回だけ...そうやって市場は変わってしまう 

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