マイナス金利が銀行の融資に与える影響とは

マイナス金利の影響はいろいろなところに出ていますが、日銀が当初想定していたプラスの影響のみならずマイナスの影響も出ているようです。銀行が行う融資に与える影響を見ていきましょう。

マイナス金利の影響について

マイナス金利によって、まず銀行が受けた影響とは、わかりやすくまとめると以下のようなものでした。

・余剰資金をプールしておくと資金が減ってしまう
・市場に流しても、貸手側が過剰となる
・銀行の運営を不安視した投資家によって銀行の株が売られた

多くの銀行は、預金やローンの利息、手数料を利益としており、また株式会社でもあるため株を売ることによって資金調達をしています。
しかし、マイナス金利の影響によって金利が下降すれば、当然得られる利益も減ってしまいます。

また、銀行の株が売却されることで株価が下がれば、資金調達も厳しくなるという影響が出てしまいます。
その結果、今後銀行の経営状態は、より厳しいものになることが予想されます。

企業の融資へ与える影響は?

マイナス金利によって融資における金利が下がることで、企業や個人はこれまでよりも利息の負担を減らすことができます。

企業にとっては今は設備投資などで多額の融資を利用するチャンスと言えそうです。
帝国データバンクが行った調査によれば、企業の1割がマイナス金利によって新たな資金需要が発生したと回答しました。
さらに、全体の約23%の企業が借入金利が低下したと答えています。

しかし一方で、銀行側は金利低下による収益減に加え、貸倒のリスクを背負うこととなります。
どんな企業でも構わないからとりあえず融資しようと考える銀行はないでしょう。
こうした貸倒のリスクを回避するため、銀行側が融資先の企業を選ぶ条件が厳しくなることが予測されています。

また、先ほど見た銀行の経営難によって銀行の破綻も可能性として否定できません。
マイナス金利が企業に与える影響は良いことばかりではないようです。
特に実績がまだ乏しいベンチャー企業などは、今後融資を受けにくくなる可能性もあります。

個人融資には影響はある?

では、個人融資についてはどうでしょうか?
住宅ローンの金利引き下げによって、新たに住宅ローンを契約する人や借り換えをする人が増えたというデータがあります。
住宅ローンの申込件数が増えたことで、銀行の審査能力が追いつかず、審査に待たされるという影響があったようです。

その他、低金利のままでは収益が厳しいと考えた銀行が、融資に関する金利を上げてくる可能性があります。
実際に、2016年に入って下がり続けていた住宅ローンの金利が9月に入って上昇しました。

企業融資の場合と同様に、融資の条件が厳しくなる可能性もあります。
個人融資の場合も、金利が下がったからといって手放しに喜べる状態ではなさそうですね。

マイナス金利は銀行にとってあまり良い影響を及ぼしていません。
それに伴って、銀行からの融資もマイナスの影響を受けることが考えられます。